投資や資産運用には、投資対象の「将来性」に期待して資金を投じるという一面がある。それは、株式であれば企業の将来性であり、国債であれば特定の国家の将来性である。投資信託であれば、特定のジャンルの成長性を見越して投資してゆくのだ。そして、投資対象が成長するにつれて、自らの資産も増えていくことになる。そう考えると、投資対象の将来性を予測することは、非常に重要であると言える。

さらに、投資対象の将来性を占う指標として無視できないのが、社会全体の動向である。社会がどこに向かっていくのかを見極め、どこに投資するべきなのかを検討しなければ、最適な投資判断はできない。つまり、マクロを概観したうえでミクロの判断に移行していくことが、成長力のある対象に投資するための基本戦略となるのだ。

ほぼ確実に起こる政治・経済絡みの出来事はチェックしたほうがよい

2019
(写真=Jo Panuwat D/Shutterstock.com)

では、どのようにしてマクロ経済の動向を見極めればいいのだろうか。マクロ経済の動向を見極めるために必要なのは“将来予測”である。そして、将来予測のための近道は、近い将来、それも確実に起こる変化に目を向けることが重要だ。例えば、政治・経済など、2019年にどのような予定が控えているのかを確認しておけば、近い将来を予測するのに役立つだろう。

そして、そのようなほぼ確実に起こる出来事を押さえておくことは、そう難しいことではない。例えば、国内の政治スケジュールに関して言えば、日々のニュースをチェックしておけば、欲しい情報はほぼ網羅できる。2019年ならば、4月の統一地方選や7月の参院選、10月の消費税率10%への引き上げなどが挙げられる。こうした重要事項が、未来の動向に影響すると言えるだろう。

2019年の注目イベントとは

ここであらためて、2019年に起こる国内外の重要な出来事について確認しておこう。政治・経済情勢によって、実施されるかどうか定かでないものの、いずれもウォッチしておきたい事項は主に次の3つだ。

・10月の消費税増税

安倍総理は、2019年10月の消費増税引き上げをすでに明言している。過去、2014年11月と2016年6月の2回にわたり引き上げを見送った経緯があるため、今回は、よほどのことがない限り、増税に踏み切ると予想される。消費増税による消費者心理による消費の冷え込みや、軽減税率による現場の混乱など、消費増税による影響は経済に大きな影響を与えるだろう。

・アメリカと中国の貿易摩擦

海外でいえば、アメリカと中国の貿易摩擦が懸念される。2018年の段階において、すでにその余波が日本や米国の経済を不安定なものにしている。それは、株価の動向を見ても明らかだ。中間選挙が終わり、トランプ政権の不確実性が一応は緩和されたものの、貿易摩擦をはじめとする中国との関係性を見ると、今後も日米経済の不安因子になり得るだろう。

・迫るブレクジットの期限

ヨーロッパでも大きな動きが予定されている。英国のEU離脱問題、いわゆる「ブレクジット」だ。2016年に実施されたEU離脱の是非を問う国民投票後、英ポンドは急落し、その後も低い水準で推移している。今後、2019年の3月30日には英国のEU離脱が予定されていることに伴い、英国国内やヨーロッパ、さらには日米にも影響が及ぶ可能性がある。

不確実な未来に対応するために

このように、近い将来起こるだろう大きな出来事をチェックしておくだけでも、投資に役立つ視点を得ることは可能だ。そして、そのようなマクロの変化からミクロの変化を予測し、投資判断に結びつけることができれば、より慎重な判断ができるようになる。

一方、保有している金融商品の動向ばかり注視していると、一喜一憂することになりかねない。売買を繰り返していては投資成績も安定しないだろう。そうではなく、裏側にある「なぜ」を明らかにし、理由のある投資判断を行うようにすることが、ブレのない投資を継続することにつながるはずだ。(提供:確定拠出年金スタートクラブ

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