一括投資という言葉をご存知でしょうか?

一括投資とは、投資に回せる現金をすべて使い、ドカッと一括で金融商品を購入するという投資手法です。

リスク分散のための分散投資や積立投資が主流であり、実践されている方もいるかもしれません。

一括投資にもメリット・デメリットはあり、場合によっては分散投資よりも一括投資のほうが有利にもなります。

今回は一括投資の基礎的知識を分散投資と比較しながら説明し、どちらがおすすめであるかを考えていきます。

あなたの資産運用をより良く進めていくために参考になれば幸いです。

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一括投資と分散投資はどちらがいい?一括投資のメリット・デメリットをしっかり把握しよう
(画像=Getty Images)


一括投資とは?

一括投資とは、あるタイミングでまとまった金額で金融商品を大人買いするような投資手法です。

退職金や相続が発生した場合など、手元に大きな資金が入ってきた時に主に利用されます。

当然ですが、一括投資した金融商品の値段が上がれば利益が得られ、値段が下がれば損失が出てしまいます。


分散投資とのちがい
しばしば一括投資と分散投資は、その特徴のちがいを比較検討されます。

ちがいに関しては、分散投資が何を分散しているのかを知ることで理解しやすいかと思います。

分散投資の「分散」とは

  • 金融商品を購入するタイミングを分散する
  • 購入する金融商品の種類を分散する
  • 投資対象とする地域や通貨を分散する

ということを意味します。

一括投資はこれらを分散せずに集中させるという意味なのですね。


一括投資のメリット

一括投資のメリットについて説明していきます。


右肩上がりの上げ相場であれば機会損失を防げる
一括投資の最大のメリットは、右肩上がりの上げ相場であれば機会損失を防いでリターンを最大限にしてくれるということです。

投資には「複利」という仕組みがあります。

複利とは、雪だるま式に資金が増えていくイメージで、投資で増えた資金をさらに再投資することで大きなリターンが狙える仕組みです。

右肩上がりの相場の場合、分散投資でも複利の恩恵をうけることができますが、一括投資の方がより大きな恩恵を受けることができます。


金融商品の購入手数料を抑えることができる
金融商品の種類によっては購入手数料がかかるものがあります。

分散投資であれば購入する回数が増えますので、その分一括投資よりも購入手数料を多く支払わなければなりません。

その点、一括投資であれば購入手数料を最小限に抑えることができます。

金融商品には「ノーロード」と呼ばれる手数料無料のものもありますので、分散投資の場合はノーロードを選ぶ方が賢明でしょう。


一括投資のデメリット

次に一括投資のデメリットも見ていきましょう。


投資のリスクが上がる
一括投資は投資のリスクをあげてしまいます。

ここでいうリスクとは、「投資によって得られると予測される最大のリターンと最大の損失の差の大きさ」を指します。

つまり、一括投資は分散投資と比べると大儲けする可能性もあれば、大損をこいてしまう可能性もあるということです。

一概にデメリットであるとは言い切れませんが、資産運用の目的に沿わないリスクは避けるべきでしょう。


金融商品の値動きに一喜一憂しがち
一括投資をすると金融商品の値動きで動く金額も大きくなります。

多くの方は自分の資産の増減が気になるものです。

気になるだけならまだしも、一喜一憂してメンタルのバランスを崩して、生活や仕事に支障が出てしまう方もいます。

投資経験や知識、その人の性格によってメンタルの動き方は異なります。

資産の増減に振り回されがちな方は、分散投資で徐々にメンタルを慣らしていくことをおすすめします。


NISAとの相性がイマイチ
NISA(少額投資非課税制度)とは、決められた金額内の資産運用であれば非課税になりますよ、というありがたい制度です。

NISAでは年間120万円✕5年間、つみたてNISAでは年間40万円✕20年間と、金額に上限があります。

この金額を超える資金を運用しようと思っても、NISAの制度上不可能であるため、一括投資との相性はイマイチと言えます。


分散投資や積立投資の方がリスクは抑えられる

一括投資の特徴を分散投資と比較しながら説明してきました。

では、実際に資産運用をする際にリスクとリターンのバランスをどのようにとっていくべきでしょうか?

リスクを抑えることを重視した視点で説明していきます。


実際の相場は複雑な上げ下げを繰り返していて予測困難
実際の相場は複雑な上げ下げを繰り返すため予測困難です。

リーマンショックやITバブル崩壊、ライブドアショックといった近年の大暴落も多くの投資家が予測できずに大きく資産を減らしました。

また、巨大な資産を持つ投資家や機関が買いを集中させることによって、大きな値上がりをし、それにつられて買いが買いを呼ぶ状態もしばしば見られます。

よほど投資経験が豊富である方を除き、右肩上がりの値上がりの予想のもとで一括投資をするのはリスクが大きすぎます。

リスクを抑えて長期目線で資産運用をしたいなら分散投資をおすすめします。


一括投資は購入するタイミングが大切
一括投資は購入するタイミングが非常に大切になります。

金融商品の値段が下がっている時に買えればいいですが、逆に上がっている時に買ってしまうと損してしまいます。

購入のタイミングはプロでも悩むものです。

分散投資で購入タイミングを分散させることでリスクを下げることができます。


手元に大きな資金がある場合は半分だけ一括投資するという選択肢も
手元に大きな資金がある場合は、手元に眠らせておくのがもったいないという気持ちにもなりますよね。

そのような場合、資金の半分を一括投資し、残り半分を分散投資するという運用方法をおすすめします。

金融商品の値段が上がった場合は大きめのリターンが得られ、下がってしまった場合のダメージも軽減することができます。


投資初心者には分散投資のほうがおすすめ?

投資初心者におすすめしたいのは分散投資です。

理由は、リスク回避の面で優れており、長期投資向きであるからです。

まずは積立タイプの金融商品でリスクを抑えた分散投資から始め、知識や経験、自分の運用スタイル、リスク許容度に対する理解が深まった段階で一括投資を選択肢に入れる。

このような資産運用のスタイルをおすすめします。


まとめ

今回は一括投資に関する基礎的知識を分散投資との比較から説明し、どちらがおすすめであるかを説明していきました。

投資初心者には分散投資をおすすめしますが、中級者~上級者は一括投資も選択肢に入れて大きなリターンを狙うのもよいでしょう。

あなたの資産運用の参考なれば幸いです。(提供: The Motley Fool Japan

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