結果に差が出る富裕層マーケティング
プルデンシャル生命保険で個人で業績日本一とチームで業績日本一のダブルの偉業かつTOTを達成した小林一光氏のマインドセットや習慣術、紹介を生むワザ、富裕層にアプローチする方法について聞いた。第4回目は、単価を上げるために富裕層にアプローチするコツだ。売上を爆上げして国内営業のトップ、チームでも日本一に。そしてTOTになれた方法とは。(編集構成:ZUU online 編集部 菅野陽平)※本インタビューは2018年11月26日に実施されました


限界突破するために必要なのは「強い動機づけ」
――営業活動でありがちなのは、同じようなレイヤーの方と付き合う傾向が見られますよね。自分とは階層の違うレイヤーに飛び越える瞬間のコツをお聞きしたいです。
目標の設定がとても大事だと思います。私はプルデンシャルに入社した1年目にかなり頑張って250件以上の契約をいただきました。全国の社員数千人弱のうちで20番台の順位でした。そこで初めて「上の10番台の成績の人たちはいったい何をやっているんだ?」と疑問に思ったわけです。
ここまで一生懸命やって、もうこれ以上は件数も活動量も増やせない。これはやはり1件あたりの単価を上げるしかない。単価を上げるには、富裕層と呼ばれる個人や、法人を開拓するしかない。
また、契約数が増えると既存顧客のメンテナンスの時間を捻出する必要が出てきます。すると新規の見込み客を獲得する時間も無くなってくるのです。その意味でも、1件あたりの単価を上げていくこと、すなわちマーケットの質を上げていくことでしか売上を上げる手はもう残されていませんでした。
私の場合の最終的なお客様の内訳は法人や社長個人、あるいは企業の全社員といった具合です。最終的に、当初からの目標だったTOT(MDRT入会基準の6倍以上の生命保険販売成績を有する会員資格)にもなりました。
単価を上げるには、富裕層のマーケットに移るしか方法はありません。その対象は会社経営者や資産家、医師、弁護士などです。年収でいえば数千万円ほどで、特に金融資産を1億円以上持っている方が富裕層と呼ばれるようです。
もちろん言われるまでもなく、富裕層をお客様にしたいと思っている方はたくさんいらっしゃるでしょう。しかし「富裕層への辿り着き方が分からないので教えて欲しい」と私もよく相談されました。
まずは自分自身に強く動機付けをする必要があります。本当に、目標に対して強くコミットをする。「達成できたらいいなあ」くらいでは到達できない。自分なりの辿り着ける方法を深く考えます。その人によって持ち味や環境が違うので、自分なりに考えるしかありません。
私の場合は件数を増やすことの限界が見えたときに、「売上目標を確実にクリアしていくためには、単価を上げなければならない」との目標を持ちました。それからは、常にアンテナを張って富裕層につながるルートを貪欲に探していきました。
当時のお客様は独身の方が多かったので、必ずお父様とお母様の職業を聞いていた、というお話を第3回にしました。富裕層へアクセスする糸口を見つける可能性を少しでも高めるためです。
ほかにも友達に「富裕層の子息はいないか」「税理士をしている友人はいないか」と、いろんな情報を集める中で探していました。飛び込みで会社を回るのはイヤで大嫌いなので、とにかくつながりで進んでいくんだと。
最初は合わない相手もいて失敗もしました。医師がいいと聞いて医師を開拓したのですが、業者扱いされるのがストレスで私は相性が合いませんでした。ほかには、地主さんのお客様も1人だけいましたが、でもその1件だけで、相続はあまりできなかったです。
それからは「会っていて楽しいし勉強になる」と感じて経営者をターゲットに絞っていきました。このように自分の力を発揮できる得意なところを選ぶのがコツです。そうでないと相手から下に見られて選んでもらえませんからね。それからはそのマーケットの特性や情報を調べて、いつでも喜びを与えられるように準備しておきます。
紹介を呼び込むために、ひたすら与える
――お金持ちを見つけたところから、これまでのお話だと「紹介してよ」とは言わないわけですよね。ではどうやって……?
はい。煙たがられますから「紹介して」は言いません。