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(画像=Khongtham/Shutterstock.com)

最初にその店を訪れたのは7年前。少年野球の試合終了後、審判仲間に誘われた。ルールとして、審判の服装で飲みに行ってはいけないから、約束だけしていったん車で自宅に戻りシャワーを浴び、普段着に着替えてから、歩いて店に向かう。やがて常連客となる。

60歳前後の審判仲間の話題は、野球、健康、それに年金である。カウンターだけの店だからマスターは、黙ってみんなの話を聞いている。そのうち、それぞれの素性がわかってくる。年金の話題では疑問に答えることも多かったから「年金に詳しい審判員」と映ったのだろう。

マスターからの最初の相談は、奥さんのことだった。難病で入院中だが、障害等級2級に該当する。障害年金はもらえないのかというものだった。マスターの言う障害等級は身体障害者手帳の2級であり、障害年金とは別の制度であることを説明しながら話を聞いた。