株式投資の必勝法をご存じでしょうか。「安いときに買って高いときに売る」です。「そんなの当たり前だ」「それができれば誰も苦労はしない」と感じるかもしれません。では、なぜ難しいのでしょうか。その原因の一つに、ある人間心理が関わっています。

話題の銘柄に飛びついて高値づかみしてしまう失敗パターン

話題,株,高値づかみ
(写真=fizkes/Shutterstock.com)

「業績好調により、〇〇社の株価は3年振りの高値」「よし〇〇社の株、買ってみよう!」など、株式投資に興味があれば、ニュースや一般誌で報道されている会社の株式に興味を持つのは自然です。しかし、買った途端に株価が下がり始めてしまうことはありがちな事といえます。いわゆる、チャートの天井付近で買ってしまう「高値づかみ」です。

高値づかみは、個別の銘柄だけではなく投資商品全体や株式投資のカテゴリーでも起こります。「今はマンション投資がいい」「アパレル関係の株がいいらしい」などのウワサをもとに投資して失敗するのがその例です。2018年初頭までの「仮想通貨バブル」で痛い目にあった人もいるのではないでしょうか。

この失敗の原因は、「最近よく耳にするから」という「なんとなくの理由」で手を出してしまうことにあります。冷静に考えれば、投資情報に特別詳しくない普通の人が簡単に触れられるという時点で、もう遅いということに気づくのではないでしょうか。相場の格言には「ウワサで買って事実で売る」という格言もあります。大々的に報道され、価格が上がる前に仕込まなければ投資の「うまみ」は少ないのです。

人間は記憶に残ったものを選びたがる

このような一般ニュース情報による高値づかみは、人間心理からしてみればやむを得ないことかもしれません。なぜなら、人間の判断はより頭に残っているほうを優先する傾向にあるからです。記憶という箱から簡単に取り出せるものから順番に選んでいくというイメージです。このような傾向を利用可能性ヒューリスティックと言います。

ニュースで頻繁に耳にすればするほど記憶に残りやすいので、「購入する」判断に行き着きやすいのです。よく耳にすることをポジティブにとらえやすいことの理由は、社会心理学や認知心理学で研究されている「単純接触効果」でも説明できます。人はたくさん見たり聞いたりしたものに好感を覚えるという心理法則です。

第一印象は気が合わないと思った人が、何度か会っているうちに好きになっていったということは誰でもあるのではないでしょうか。この法則は、企業の広告戦略などにも応用されています。投資のタイミングや銘柄を選ぶためには冷静な判断が必要となります。しかし、上記のような人間がもともと持っている傾向(バイアス)が邪魔をしてしまうことがあるのです。

人が見向きもしないような銘柄にこそチャンスがある

「人の行く裏に道あり花の山」という株式投資の格言があります。「投資で利益を得るためには人がやっていることと逆のことをしなさい」というような意味です。「話題性の高い銘柄にはあえて手を出すな」「利用可能性ヒューリスティックによる不合理な判断への戒め」というとらえ方もできます。株価が高騰する前であれば、話題の企業を見つける嗅覚をよい方向に働かせられるでしょう。

「最近よく広告で見かける」「商品が口コミで話題」「新規出店が目覚ましい」など目立つ会社があったら、いきなりそこを買う判断をせずに株価をチェックしてみましょう。ここ最近で急激な変動がなければチャンスかもしれません。ホームページやIR情報などを見て、堅実に業績を上げているかをチェックしてみてください。

しっかりした実績があり、ビジネスモデルに将来性を見込めれば有望株の可能性があります。話題の会社に目を奪われたら、すぐ判断をせずに一呼吸おいて考えることが大切です。

自分の判断を過信しないこと

大々的な企業ニュースを聞くと、その株式を買ってみたくかもしれません。しかし、そこにすぐ飛びつくのは人間なら誰でもおちいる心理の罠です。その会社に将来性があるのか、確かな情報をもとに冷静な判断をしてください。 (提供:アセットONLINE

【オススメ記事 アセットONLINE】
日本人の平均的な生涯所得、生涯支出と資産運用が重要な理由
区分所有物件を使った相続税対策
不動産投資における成功の秘訣。管理会社次第で大きな差が生まれる
2030年、世界における東京都市部の価値、優位性は?
ReTech(不動産テクノロジー)の進歩の現況~IT重説~