pig
(画像=Aaron Amat/Shutterstock.com)

正確な呼称を使って説明しDCの理念を理解してもらう

確定拠出年金のことを未だに「日本版401k」と呼ぶ人がいる。一部のマスコミでも相変わらず日本版401kという言葉を使っているが、私はこれ自体とんでもない間違いだと思っている。しかもこの勘違いが、実は非常に大きな弊害を生み出してきているのだ。

そもそも、わが国における企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)と、アメリカの401kプランは正反対の制度だといってよい。企業型DCは「退職給付制度」であるのに対して、401kは「従業員の自助努力による老後資産形成の仕組み」だからだ。

企業型DCの場合、原則として掛金を出すのは企業である。一方、401kの場合、従業員が自分で掛金を出すのが原則であるから、これだけ見ても正反対である。むしろ、401kに近いのは、個人が任意で加入し、掛金も加入者が負担する「個人型DC」だろう。同じ確定拠出年金(DC)でも、個人型と企業型は似て非なる制度である。

現在、国会において確定拠出年金等の一部を改正する法案が審議されているが、その中の一つに中小企業に勤める従業員が個人型DCに加入した場合、会社が追加で上乗せできるようになるという仕組みがある。個人が自助努力で掛金を負担して積み立て、老後に備える。それに対して会社が一定割合を上乗せで拠出する(マッチングという)のがアメリカの401kなので、このパターンこそが401kに最も近い制度であるといえるだろう。

"日本版401k"という言葉がもたらす弊害