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為替ヘッジ=国内債券への投資と同じという理論どおりにはならないことも

外国債券ファンドに投資するとき、為替ヘッジはありを選択すべきか」という質問を受けることが多い。理屈の話をすれば、「為替ヘッジありの債券ファンドは、円建ての債券ファンドと同じ」ということになる。これは「無裁定価格理論」といってもよいし、「一物一価の法則」「フリーランチはあり得ない」といってもよい。

無裁定価格理論の理屈を図表1で確認しておこう。

ファイナンシャル・アドバイザー
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現在、手元に100万円があるとする。このまま日本の国債で運用した(Aの経路)としよう。利回りは1%と想定してあるので、1年後には、手数料や税金を無視すれば101万円になっている。

一方、米国債で運用したときのことを考えよう。まず、100万円をドルに換える。1ドルが100円と仮定すると1万ドルになる。この1万ドルで米国債を購入して運用する。利回りは3%と仮定しよう。1年後には1・03万ドルになっている。

このドルを円に換える。為替レートは現在と変わらないとすれば、103万円になる。B↓C↓Dという経路の場合、103万円となり、日本国債で運用した101万円より多くなる。

この差額の2万円がヘッジのコストとなる。将来の為替レートを、現在と同じとするサービスは銀行が提供する。その代わり、銀行は2万円を手数料として受け取る。2万円は、100万円×2%で計算されるが、2%は米国債の利回り(3%)と日本国債の利回り(1%)の差(スプレッド)になっている。

リターンは外国債券をヘッジしたほうが良くなる