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分配原資の多くが「収益調整金」の場合将来にわたり高分配を維持するのは困難

マイナス金利が長期化するにつれて投資信託にも徐々に影響が及び始めている。安定した利回りが売り物であったMMFは、プラスの利回りを確保することが難しくなり、繰上償還に追い込まれた。資産運用の代替商品ともいうべき学資保険や一時払終身保険は、売り止めや予定利率の引下げを余儀なくされている。その中で、改めて注目されているのが、高配当タイプの投資信託である。

しかし、投資信託の配当である収益分配金の内訳を正確に理解している投資家は少ない。売り手の金融機関の担当者であっても、「このファンドは金利の高い債券に投資しているので分配金が高いのです」というような説明の域を出ない場合が少なくない。もしあなたがワンランク上のアドバイスをしたいのであれば、収益分配金の中身を知っておくことはとても大切だ。

収益分配金の中身は、図表1のようになっている。「配当等収益」は、今期の配当収益から経費を差し引いた金額である。「有価証券売買損益」は、損益額から経費を差し引いた金額でありゼロ以上(損失は無視される)である。そして、過去これらに該当しているがまだ分配金として支払われていない部分が「分配準備積立金」である。

ファイナンシャル・アドバイザー
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ところで、投資信託の基準価額は変動している。1万口当たりの基準価額が1万円のときに1万円を投資した投資家と、1万口当たり1万1000円のときに1万1000円を投資した投資家は平等に扱わなければならない。そこで、1万1000円で投資した投資家のお金のうち、1万円は元本として、残りの1000円は収益分配金の原資として積み立てることになる。これが「収益調整金」である。

つまり、収益調整金は、『基準価額が上がっているときに購入した投資家の、基準価額を超える部分』という意味がある。収益分配金に使うことはできるが、元本の取り崩しという性格のものである。

UBSのファンドの高分配を支える原資は?