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手数料や税金の負荷が大きいためパッシブ運用に負けることが多い

アクティブ運用はパッシブ運用にかなわないといわれることが多い。そこで実際のファンドを使って、両者の運用の違いを考えてみたい。参考にするファンドは、アクティブ運用は「DIAM割安日本株ファンド(DIAM)」と「さわかみファンド(さわかみ)」、パッシブ運用は「eMAXIS TOPIXインデックス(eMAXIS)」だ。

投資効率は、2013年1月から2016年8月まで、毎月1万円ずつ投資したと考えて算出してある。購入時手数料も実際のものを使用し、分配金がある場合には、所得税・地方税を加味して計算した。なお、期間騰落率の計算においては税金や手数料はないものと仮定して計算している。計算した結果は、図表1のとおりとなった。

ファイナンシャル・アドバイザー
(画像=ファイナンシャル・アドバイザー)

これらのファンドは国内株式に投資するファンドなので、期間騰落率は似通った数値になっている。分配金を加味して日次騰落率を計算し、そこからシャープレシオを推定すると、さわかみ、DIAM、eMAXISの順に数値が大きくなった。つまり、パッシブ運用よりアクティブ運用のほうが運用成績が良いということになり、通説とは逆の結果になっている。

ここから、手数料や税金といったコストを含めて投資効率を考えると、順序が多少前後する。DIAMは多くの金融機関で販売されており、手数料が比較的安いネット証券でも1・08%(0・08%は消費税分)の購入時手数料を徴収する。一方、eMAXISとさわかみに購入時手数料はない。

さらに、DIAMは毎月分配金が受け取れるタイプである。分配金を受け取るときに所得税が課税されるため、毎月1万円を積み立てた結果を試算すると、さわかみ、eMAXIS、DIAMの順に投資効率が高くなる。

シャープレシオのような一般的な運用成果を図るための投資尺度と、実際に投資したお金がどれだけ増えた(減った)のかという投資効率の話は少し結論が異なるのだ。アクティブ運用とパッシブ運用の話を正確に表現するならば、「手数料や税金の負荷が大きなアクティブ運用のファンドは、負荷の小さなパッシブ運用のファンドに負けることが多い」ということになる。

パッシブ運用の投資効率は分配がない分良くなりやすい