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(画像=NaturalBox / Shutterstock.com)

前回は「いくらまでの寄附ならお得に利用できるか?」という点を中心に解説したが、今回はお客さまが誤解しやすい疑問をQ&A形式で紹介しよう。

Q1 住宅ローン減税額が大きい場合、ふるさと納税の控除は受けられない?

A1 前回も触れたように、住宅ローン減税利用者はふるさと納税の恩恵が小さくなるが、所得税と住民税では考え方が異なる。所得税においては、ふるさと納税は「所得控除(注1)」の一つとして扱われるのに対し、住宅ローン減税は「税額控除(注2)」の一つとして扱われる。控除は、①ふるさと納税(所得控除)、②住宅ローン減税(税額控除)の順に適用されるため、住宅ローン減税の多寡にかかわらずふるさと納税による控除を受けられる。

一方、住民税におけるふるさと納税は、住宅ローン減税と同じ「税額控除」として扱われる。税額控除には他に配当控除があり、①配当控除、②住宅ローン減税、③ふるさと納税の順に控除される。したがって、②までで税額がゼロになれば、③で控除を受けられない。お客さまによっては、控除がいずれか一方になる場合がある点を押さえておこう。

Q2 返礼品をもらう際に注意すべき点はある?

A2 あまり知られていないが、ふるさと納税で受け取る返礼品は「経済的利益」とみなされ、一時所得として課税される。一時所得は、収入金額から経費(注3)と50万円の特別控除を差し引いて算出され、それを2分の1にした額に税率をかけて税金を求める。50万円の特別控除があるため、通常はふるさと納税だけで課税されることはないが、他の一時所得(注4)で控除を使い切ってしまう年は要注意だ。

なお、返礼品の価額は各自治体が定めているため、必要に応じて問合せが必要だ。また、課税は「返礼品を受け取った日」を基準とするため、年末に寄附した場合は課税が翌年になる点を押さえておきたい。

Q3 ふるさと納税の利用で住民税の納税額が少なくなると、保育料は安くなるか?

A3 子育て世帯からよく寄せられる質問だが、ズバリ安くならない。保育料は納税者の「住民税所得割額」をもとに計算されるが、住民税所得割額はQ1の住民税の計算で諸々の税額控除を受ける前の金額だ。したがって、ふるさと納税によって住民税が安くなっても保育料にはまったく影響を与えない。

制度の本質も伝えるべき