テンバガーとは株価が10倍以上になった銘柄、なりそうな銘柄のことをいいます。大きな値上がり益は株式投資の醍醐味でもあります。バガーは野球用語で「塁打」を表し、1試合で10塁打と驚異的な数字を上げることに由来します。当初100万円で買った銘柄が1,000万円になるということですから、夢がありますよね。

テンバガー
(画像=Getty Images)


テンバガーを広めたピーター・リンチとは

「テンバガー」という言葉を広めたのは、かつて米運用大手フィディリティの「マザランファンド」を運用していたファンドマネージャーの「ピーター・リンチ」です。

投資家が参考にできるピーター・リンチの3つの名言

1977年から13年間の運用で、平均で年率29%のリターン。純資産総額を700倍まで増やした伝説の人物です。ピーター・リンチは長期投資で利益を出すことを得意としていました。利益見通しや事業モデルを重視し、企業を徹底的に分析して銘柄を選定。世界一の投資家である「ウオーレン・バフェット」と同じくバリュー投資家です。

また、「アマチュア投資家(一般投資家)は、ウオール街の本職よりも投資に関して有利な立場にある」と主張していて、事実「アマチュアのように考える」運用手法によって10年間株式投資信託で最高の運用成果を残してきたのです。

・自分の知っていることを活用する
・会社に投資するのであって、相場に投資するのではない
・短期の株価変動を無視する
・ありきたりの株で大儲けできる

など、数々の名言を残しています。

それでは、実際にピーター・リンチの運用手法はどのようなものだったのかを見ていきましょう。


ピーター・リンチの運用手法

ピーター・リンチは、「10倍株(テンバガー)を見つけるには、まず自分の家の近くから探すことだ」と言っています。アマチュア投資家が機関投資家などプロの投資家に勝つには、日常生活で使用するものなど、身近なものに着目して銘柄を選ぶ必要があります。「知っているものに投資すべき」、「90秒で説明できないような会社の株は買わない」ともアドバイスしています。


ピーター・リンチの6つの分類とは

ピーター・リンチは株式を6つのタイプに分類しています。テンバガーが望めるのはどのタイプでしょうか? 詳しく見ていきましょう。

テンバガーが難しいタイプ

低成長株
低成長株とは、大きくて古い会社です。ディフェンシブ株とも言われます。年率3%程度で成長しているアメリカのGNP(国内総生産)よりやや大きい成長となります。もっともよく知られた低成長株は電力会社です。

ただ、電力会社も1950年代~60年代はGNP成長率の2倍以上の成長を遂げていました。人気を集めている急成長産業も、いずれは成長が鈍化して低成長産業となるのです。低成長株の特徴は、配当が高く安定していること。事業拡大の余地がなくなった場合は、高配当が行われるのです。

優良株
コカコーラやP&G、ハーシーなどが優良株です。身軽とはいえない巨人企業ですが、年率10~12%程度の成長が期待できます。買うタイミングによりますが、優良株への投資はかなりの利益が期待できます。ただし、長期投資で2倍、3倍は目指せますが、テンバガーは難しい株です。

ですから、ピーター・リンチは、優良株が30~50%値上がりしたら利益確定し、次の銘柄を探します。ただし、優良株は不況に強いので、ポートフォリオには常に組み込まれています。

市況関連株
市況関連株とは、売上と利益が循環的に上下する株式のことです。シクリカル銘柄ともいわれています。自動車や航空、鉄鋼、化学などが市況関連株です。

シクリカル銘柄とは?ディフェンシブ銘柄との違いとメリット・デメリット

不況を脱して経済が回復期に入ると市況関連株は活気づき、株価も優良株を上回る勢いで上昇します。しかし、不況時には市況関連株は打撃を受け、株価も大きく下がります。大きくて有名な会社が多いので優良株と誤解しやすいのですが、それは間違いです。市況関連株はタイミングがすべてで、いつ業界が落ち込み始めるのか、立ち直るのかを知らなければなりません。

テンバガーを狙えるタイプ

急成長株
小さくて積極性のある小型株は、年率20~25%の成長を遂げる可能性があります。うまくいけば、テンバガーどころか10~40倍、あるいは200倍にもなりえます。このような銘柄を1銘柄でも保有していれば大成功です。

急成長株は急成長産業にあるとは限りません。低成長産業の中にも拡大の余地はあるのです。成長を続ける限りは、株価も急上昇します。大切なことは、成長がいつ止まるのかを見極め、資金をどれだけ投入するかということです。

業績回復株
業績回復株とは、会社更生法にはならなかったものの、業績不振の淵から立ち直った企業のことです。低成長どころか無成長株です。業績回復株を探し当てるのは難しいものの、たまに出る業績回復株の大当たりは大きな利益をもたらします。

「倒産会社の中の超優良企業」というケースもあります。トイザラスは、経営がうまくいっていなかった親会社インターステート・デパートメントストアズから独立して、株価は57倍になりました。

含み資産株
大きな資産を持っているのに、ウオール街に気付かれていなくて過小評価されている株です。含み資産株こそ地元の利を生かすことができます。含み資産株はどこにでもあります。地元の企業の資産について詳しく調べて知識を入れたら、あとは株を買って保有するだけです。


まとめ

いかがでしたでしょうか。米国株といえば、アマゾンやアップルなどハイテク企業の時価総額が1兆ドルを上回るなど、株価は安値から数百倍にもなっています。

ただ、そうした急成長企業だけでなく、低成長産業にもテンバガーの可能性はあるのです。テンバガーを狙える方法は次の3つの株式を買うことです。

1.急成長株
2.業績回復株
3.含み資産株

米国株だと、身近な企業を探すというのは難しいかもしれませんが、ウオール街のアナリストに評価されていないお宝銘柄がまだまだあるかもしれませんね。(提供: The Motley Fool Japan



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