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(画像=stockfour / Shutterstock.com)

預金者の子供が来店して「今後は私が成年後見人として父に代わって取引を行いたい」と言ってきた…

今回は、金融機関に成年後見人(以下、後見人)が成年被後見人(以下、被後見人)である預金者本人に代わって取引を行うケースについて検討します。

その前に、後見について確認しておきましょう。

後見とは本人(成年被後見人)が「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある」(民法7条)場合に、家庭裁判所によって選任された後見人が本人に代わって法律行為等を行う制度で、その趣旨は判断能力に欠ける本人の権利保護を図る点にあります。

家庭裁判所は本人や配偶者のほか、四親等以内の親族等から請求があると、後見開始の審判を行い、後見人を選任します。なお、後見と同様の制度として「保佐」や「補助」があり、どちらを利用するかは主として本人の「事理を弁識する能力」(判断能力)の程度によって決まります。本人の事理を弁識する能力が「著しく不十分」(民法11条) であれば保佐が、「不十分」(民法15条1項)であれば補助が利用されます。

後見人は本人の「財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する」(民法859条1項)とされ、本人の財産管理につき全面的な代理権を有しています。

また、後見人は一部の行為(日用品の購入その他日常生活に関する行為)を除いて本人が単独で行った法律行為を取り消すことができ(民法9条)、さらに、取り消すことができる行為について追認することもできます(民法122条、120条)。

来店者が後見人本人か確認し手続きを行う