ICO
(画像=PIXTA)

仮想通貨で事業資金を募集 ベンチャー中心に利用拡大

昨今、仮想通貨の広がりとともに、これを応用した資金調達手法「ICO(Initial Coin Offering)」が盛り上がりを見せている。

ICOとは、「トークン」と呼ばれる電子証票を発行して販売することで、資金を調達する手法である。トークンは、ゴルフの会員権に近いものと考えるとイメージしやすいだろう。ゴルフの会員権は、時価で取引され、所有することでクラブを割安で利用できる。一方、ICOで事業資金を得たいと考える企業や個人はまず、トークンを公開して売り出す。それを購入した人は、製品・サービスを利用する権利を得られる。

トークンの売買では現金を使わず、ビットコインなど仮想通貨を使う。仮想通貨なので、トークンの価値は需給に応じて日々変動する。ネットを介して国内外から資金を調達できる利便性から、利用者が出てきている。

ICOの認知度が高まるにつれ、資金調達額も増えている。海外では、2016年頃からICOで数百億円を調達する事業者が登場。日本でも17年には、仮想通貨関連事業を手掛けるベンチャー企業が100億円強の資金を得た。IT企業以外では、名古屋のベルギービール専門店が東京進出に必要な事業資金数百万円をICOで調達したり、地方自治体がICOの研究を始めたりと、幅広い業界で取組みが見られる。

ネットで事業計画を公開し投資家を募集する

このように、ベンチャー企業を中心に利用が増え、融資や出資に代わる新たな資金調達手段として注目が集まっているICOだが、法制面の整備が追い付いていないなどの課題もある。そこで今回は、ICOの仕組みや特徴、新たな手段だからこそ浮かび上がってきた課題や、金融業界への影響についてひも解いていく。