money
(画像=small smiles/Shutterstock.com)

取引先の借入れを見直し、資金繰りを改善するためのポイント・ノウハウを解説する。

1 「資金使途」と「返済原資」の整合性をしっかり見極めよう

金融機関の融資は、元本を保証する預金を原資とするため、社会的に有効に利活用され、かつ不良債権化しないことを前提に判断・実行される。

すなわち、取引先の事業内容やキャッシュフロー、事業の現況や将来性を見極め(事業性評価を行い)、経営者の資質や手腕、当該融資の地域経済における意義等を総合的に勘案したうえで可否判断がなされる。中でも、次の2点を確認することは融資の基本中の基本だ。

  • 何に使うお金か=資金使途
  • どのように返済されるのか=返済原資

「運転資金」の融資で具体的に考えてみよう。

㋐短期で回転している運転資金が資金使途の場合は、取引先の売上や在庫の状況をモニタリングしながら柔軟に対応できる「短期融資」で対応
㋑返済原資は当期純利益。当期純利益が少額かつ不安定な中小企業には、短期継続融資や当座貸越等によって疑似資本的に対応。期限ごとに、売上等業況に応じて増額や減額等を検討
㋒季節要因等による「増加運転資金」は、当該増加要因の売上代金が返済原資。在庫の積増しや追加外注費等の支払いが発生する時点を起点、売上代金の回収時点を期限とする短期の手形貸付や当座貸越取引で対応

「設備資金」の融資で考えると次のようになる。

ⓐ投資効果が長期にわたる設備資金を資金使途とする場合は、投資効果や減価償却期間等を勘案しながら「長期融資」で対応
ⓑ返済原資は当該投資で得られる利益や減価償却費。融資期間は、原則としてこれらの返済原資で完済できる期間内とする

このように、「資金使途」と「返済原資」を整合させることが、事業性融資の基本である。約定返済に追われて

資金繰りに窮する現状