人生100年時代、長い人生をどのような目的を持って生きるかを自ら設計する「キャリアプランニング」の重要性が高まっています。目的の実現のためには設計図に添った手段や方法が必要です。その一つが「スキルアップ」となりますが、一歩間違えると思わぬ罠にハマることも。どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

キャリアプランニングとスキルアップの重要性

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(写真=ImageFlow/Shutterstock.com)

キャリアプランニングとは、将来の目的やゴールを決め、それを実現するための計画です。人生が100年と考えると、仮にサラリーマンだったとしても定年後に長い人生があり、その人生をどう過ごすかを自分で決めなくてはならないのです。

まず、しっかりとした目的を設定することが大切です。たとえば、「大好きな八ヶ岳が見える自然の中で生きていきたい」という大きな目的を設定します。さらに具体的に、「山の麓に家をもち、クラウドソーシングでイラストレーターの仕事をしながら、自給自足をする」といったゴールを決めたとしましょう。社会的に自立し、生涯を自分らしく生きるための具体的なゴールを設定するのです。

明確なゴールさえ決まっていれば、後は実現するための方法や手段を考え、実践していけばいいのです。実現に必要な専門的な知識、技術といった能力を身に付けることが「スキルアップ」です。

先ほどの例でいうと、イラストレーターとして欠かせないIllustratorやPhotoshopといったソフトの認定試験を取得すること、そしてクラウドソーシングで実際に仕事を始めてみることなどがスキルアップの方法です。また、田舎で自給自足をして生きていくために、シェア畑を借りて無農薬、有機栽培の野菜を作りはじめてみること、簡単な家の修理などが出来るようにDIYの経験値を上げておくことなども大切なスキルアップの手段です。

スキルアップは人的スキルの運用

キャリアプランニングにおけるスキルアップは、”自分株式会社”という人的の価値を効果的に運用していくための方法、手段です。

長期資産運用は、老後の自分のライフプランに合わせて生涯に必要な資産を形成していくことです。そのために、必要な資金額とそれを達成するための資金の拠出方法やリターンのゴールを明確に定めます。そのリターンを実現するのが運用行動です。こうして見ていくと、キャリアプランニングと長期資産運用には共通点が多いことがわかります。

長期資産運用のゴールの実現のためには、リスクテイクや分散投資などの「金融リテラシ−」「運用手法」のスキルアップが有効です。これは、自分自身のスキルアップ、人的スキルの運用に他なりません。キャリアプランニングと資産形成は完全にリンクしていると言ってもいいのではないでしょうか?

スキルアップの罠

気をつけなくてはいけないのは「スキルアップの罠」です。スキルアップは、あくまでも目標を達成するための方法、手段です。ただ、どうしてもスキルアップ自体が目的になってしまいがちなのです。これが「スキルアップの罠」です。

たとえば、「これから需要がありそうで、稼げるスキルはなにか?」と考え、システムエンジニア(SE)向けの国家資格にチャレンジしたとします。それは、自分のゴールが「一流のSEになること」なら構わないのですが、「儲かりそうな資格だから」ということだけでチャレンジすることは本末転倒です。SEは資格がなくてもできます。

資格はあくまで、転職や新しく仕事を始めたいときに、最低限の知識はあるという基本条件を満たすだけです。実際に必要なのは資格でなく、実績や結果です。資格の取得はゴールではなく手法です。まず実際に第一歩を踏み出すことの方が大事なのです。

スキルアップを明確に

スキルアップは、常にゴールを意識しながら、それを達成するための手段です。あくまで、実践で結果を出すことが一番重要なので、そのスキルはこの先も使えるのか、いつまで使えるのか、リターンはどのくらいかを明確にすることが大切です。

このあたりは、株式の長期運用と同じです。アナリストやチャーチストの資格を持っていても、リターンの結果が出せるかどうかとは全く別の問題です。知識だけでなく、実践で活かすことのできるスキルアップを目指していきましょう。(提供:ANA Financial Journal

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