バンクビジネス
(画像=Twinsterphoto/Shutterstock.com)

Q.リスクベース・アプローチに基づいてお客様や取引に対応するにはどうしたらいいの?

A.
金融庁が昨年2月に適用開始した「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」では、マネー・ローンダリングやテロ資金供与の対策(以下、マネロン等対策)について、リスクベース・アプローチに基づく対応を求めています。

リスクベース・アプローチとは、一般的には「リスクを判断し、リスクに応じて対応する手法」のことをいいます。

例えば、高齢のお客様が高額の現金を払い戻す場合は、振り込め詐欺に遭っているリスクが高いので、複数の職員でヒアリングをする、チェックリストに基づき慎重に検証する等の厳格な対応をしたうえで払戻しに応じていると思います。逆に、若いお客様の場合は振り込め詐欺の可能性が低いので、通常は高齢のお客様のような厳格な対応は行わないでしょう。

このように、リスクの高低を判断し、リスクの高いお客様や取引に対して、より厳格な取扱いを行うことがリスクベース・アプローチの基本となります。

また、リスクベース・アプローチによって、「リスクの高い分野に集中的に経営資源を投入することで、費用対効果を高めることができる」と考えられています。

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