夫の海外駐在にともない帯同が決まると、妻は赴任先の見知らぬ文化に触れ、子どもに多様性を教える機会を得られることが楽しみになることが多い傾向です。お金の面においても、国内ではもらえない赴任手当や住宅手当、語学研修費その他の諸経費が支給され、日本より物価の安い海外に居住することで、貯金への期待もふくらみます。

そこで、知っておきたいのが赴任先の医療費や教育費の仕組み、為替レート変動に対する対処法、お金が貯まる節約術など、実際の海外生活における「お金周り」の話です。ここでは、海外駐在員の妻が注意しておきたいポイントや、対策方法などについて解説していきます。

まずは先輩駐在員の妻に聞く

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(写真=COSPV/Shutterstock.com)

まずは、先輩駐在員の妻にたずねましょう。海外進出をしている日本企業には、駐在員経験者やその妻という「知恵袋」が豊富です。こうした方々は、渡航前に不安だった昔の自分を思い出して、親身にお金周りや生活上のアドバイスをしてくれることが期待できます。赴任先の国・地域・地方や時期により、お金にまつわる制度や解決策も変わります。

すでに、帰国されている元駐在員妻の方々に加え、いま現地にいる駐在員妻の方とメールなどで連絡が取れれば、なお心強いでしょう。どの国にも、企業の枠を超えた「日本人駐在員妻のネットワーク」が存在しますので、グループの方々にお金にまつわる細かい経験談を聞いておければ、鬼に金棒です。

こうした貴重な相談先は、感謝の心を持って活用させてもらいましょう。丁寧なお礼をすることも忘れずに。

キャッシュレス化でクレジットカードは必携

日本以上にキャッシュレスが進んだ国が増える中、クレジットカードは海外生活に必携のアイテムといえます。なぜなら、現金での支払いを受け付けてくれない店舗があるからです。日本国内で外貨預金口座を開設し、外貨建てのクレジットカードを持つこともできますが、滞在期間が長くなるようでしたら、現地金融機関にクレジットカード発行を申し込むとよいでしょう。

相手国の人との取引に使う決済アプリや送金アプリの利用に際しては、現地国発行のクレジットカードが必要な場合があります。なお、現地でのクレジットカード発行に当たっては、信用スコアを一から築かなければなりません。毎月遅れずに請求額を完済することで徐々に多額の使用ができるようになりますので、計画的に賢く利用しましょう。

また、為替リスクを避けるため、円高傾向の際に現地通貨を多めに購入しておき、円安傾向のときに使うと為替差益の恩恵を受けることができます。

非常時資金の備えも忘れずに

日本よりも高額になることが多い医療費については、夫の勤務先の企業が旅行保険や現地国の医療保険を全額負担してくれることが普通なので、安心です。しかし、国によっては実際に保険が下りる前に自己負担での治療費(全額あるいは一部)の立て替えが要求されたり、日本ではカバーされる歯科や眼科などの診療科目が任意の補助保険になったりすることもあります。

そのため、緊急時のための臨時費用をある程度、現地の銀行に現地通貨で持っておくことは大切でしょう。一方、勤務先の企業の規模によって大きな差が出るのが、子どもの教育費です。日本人学校の学費が支給額の上限という会社もありますが、大企業はより多く負担してくれる場合があります。現地校に通わせるにしても、公立校と私立校では授業料には大きな違いがあるため、チェックしておくと安心です。

あらかじめ教育方針を確定させて、会社と相談しておきましょう。加えて、現地で課せられる所得税や住民税、社会保険料などの補填手当についても、事前に会社に相談しておけば万全です。

案ずるより産むが易し

現地での支出を抑えることで、貯蓄を増やせる場合があります。例えば、下記のような科目について考えてみましょう。

・自動車保険の見直し
・ホールセールクラブ会員への加入
・より安いスマホ料金プランへの移行
・旅行支出の絞り込み
・外食や交際費の抑制など

見直してみると節約できるものはたくさんあります。各家庭の事情に合わせて、計画を練り直してはいかがでしょうか。お金の面での不安を感じても、「案ずるより産むが易し」ということもあります。頼れる方には頼り、備えを怠らず、節約も励行すれば「住めば都」となるのではないでしょうか。(提供:ANA Financial Journal

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