投資信託は少額からでも参加でき、投資や経済の知識が少なくても始められるため、投資の初心者にオススメの手法です。その中でも、毎月分配型の投資信託は日本だと高い人気を誇っています。しかし、毎月分配型の投資信託は注意すべきポイントなどがあります。

そこで今回は、毎月分配型の投資信託の注意点について解説します。毎月分配型の投資信託の仕組みや、メリット・デメリットなども併せて解説します。

今回の記事を読めば、毎月分配型の投資信託を理解でき、投資に対する理解が深まるはずです。ぜひ、最後までご覧ください。

投資信託
(画像=Getty Images)

投資信託とは?

毎月分配型の投資信託を解説するまえに、投資信託について簡単に説明します。

投資信託とは、複数の投資家が出し合った資金を元手に、運用のプロフェッショナルが投資する方法です。投資家が個人で投資をする場合、資金や時間、知識などに限界があります。しかし、投資信託を使えば、個人投資家以上の資金で投資が行えて、投資の知識や時間が無くても投資に参加できます。少額から投資を行えて、投資の知識が無くても気軽に参加でき、値崩れするリスクが少ないため、投資を始めたばかりの初心者に向いています。

もちろんデメリットもあります。投資のプロフェッショナルであっても、世界情勢によっては運用成績が悪くなり利益が出なくなったり、プロに任せるため手数料が発生します。

毎月分配型の投資信託とは?

毎月分配型は、投資信託の種類の1つになります。名前の通り、1カ月ごとに決済をして、収益の一部が分配金として支払われます。毎月、コンスタントにお金が貰えると思われがちですが、幾つか気をつけるべきポイントがあります。

毎月分配型投資信託の仕組み

投資信託では分配金を支払う時のルールとして、投資信託の純資産の中から支払います。この純資産とは、「投資信託の元本+利益」を指しており、純資産から分配金を差し引いた資産で、次の投資運用を開始します。分配金には普通分配金と特別分配金があり、普通分配金は元本から発生した利益を指します。投資運用を行った事で発生した利益のため、受け取れば課税対象になります。

一方で特別分配金とは、元本を切り崩して支払われた分配金になります。自分が支払ったお金が戻って来るだけなので、課税対象にはなりません。元本払戻金とも呼ばれています。

元本払戻金とは?分配金との違いを正しく理解しよう

毎月分配型投資信託の場合は、決算を年12回行い、毎月分配金が発生します。その際、利益が発生してれば普通分配金が、発生していなければ特別分配金を受け取ります。

毎月分配型のメリット

年12回、分配金を受けられる。

投資信託の中には、決算を年1回や年2回しか行わないタイプもありますが、毎月分配型だと毎月分配金を受け取れます。毎月現金を受け取れるため、家計や年金の足しにできます。

毎月分配型のデメリット

元本割れのリスクが高い

投資は必ず利益が出るとは限りません。株価が常に上がり続けているという事は無く、どこかのタイミングで下がったり、あるいは予期しない時に暴落する事もあります。

浮き沈みを繰り返していって、トータルで利益が出るのが投資です。毎月分配型の場合、年12回決算を行いますが、これら全ての決算で利益を出すのは難しいです。利益が無ければ分配金は特別分配金=元本払戻金となります。元本払戻金は名前の通り、元本を切り崩して支払われるお金で、支払われれば元本が減っていきます。

例えば、10万円の投資信託を購入して毎月1万円の分配金が発生するとします。1万円以上の利益が発生していれば10万円の元本は減りませんが、利益が1万円以下だと特別分配金が発生します。利益が2000円しか発生しなければ、毎月支払われる1万円の分配金の内、2000円が普通分配金、8000円が特別分配金となり、元本は9万2千円になってしまいます。

投資信託のメリットに、投資家の資産を集める事で大きな投資ができるというのがありますが、特別分配金が発生するたびに元本が減っていけば、投資信託のメリット自体が減ってしまいます。元本が減れば、生まれる利益も減っていくため、特別分配金が発生するリスクが高まります。

複利効果は期待できない

複利効果とは、投資運用して得た利益を確定せずにそのまま次の投資資金として投入する事で、より利益を生む考え方です。

例えば、年利20%の金融商品があったとして、元本100万円で購入します。翌年、20万円の収益が発生しますが、この収益を受け取らなければ今度は120万円で投資が出来ます。その場合は利益が22万となります。もし、20万円の収益を受け取っていたら、翌年の収益も20万円のままでした。

毎月分配型の場合、毎月現金を受け取れるメリットの代わりに、その現金を次の投資に回して得られる利益を放棄します。そのため、複利効果の薄い投資運用と言われています。利益が普通分配金を常に超えていたら、余った利益が投資運用に回されるため、複利効果が全くないという訳ではありません。

しかし、上記でも説明したように毎月分配型は元本を切り崩して支払われる可能性があるため、やはり複利効果を期待するのは難しいです。

NISAに不向き

NISAの口座を使用して投資運用した場合、年間120万円までは利益を上げても非課税枠となります。しかし、毎月分配型投資運用の場合、貰える分配金が特別分配金の可能性があります。

特別分配金は自分の支払った資金を切り崩して戻ってきた分配金のため、非課税になるため、もしも年12回の分配金が、全て特別分配金だったらNISA口座で購入した意味がありませんそして、分配金を再投資すると非課税枠を余分に使ってしまうデメリットがあります。

例えば、70万円の毎月分配型投資信託を行い、10万円の特別分配金が発生したとします。この10万円を、NISA口座を利用して投資すると非課税枠を80万円分使用した事になります。ですが、10万円は特別分配金のため、投資運用している元本は70万円のままとなっており、メリットがありません。

このようにNISAと毎月分配型の投資信託は相性が悪く、不向きです。しかし、投資信託とNISAの相性は悪くなく、つみたてNISAは投資信託の積み立てに特化した制度になっています。

毎月分配型の投資信託を購入するときの注意点

高金利に注意!

毎月分配型の投資信託は、高金利を謳い文句にしている物をよく見かけます。年利10%や12%などの高金利は確かに魅力的ですが、注意するべきです。

ここまで説明したように、投資信託は利益が発生しなかった場合は元本を削って分配金を支払います。毎月分配型の場合は、12回も決済をするため、特別分配金が発生するリスクは高いです。

特別分配金が発生すれば元本が減っていき投資運用が難しくなります。投信運用が難しくなると特別分配金が発生しやすくなる悪循環に陥ります。

トータルでのコストが高い

投資信託は、決済をする度に売買手数料や信託報酬などのコストが発生します。毎月分配型は毎月決済をするため、トータルでのコストが高くなってしまいます。

例えば、毎月発生するコストが元本の2%かかるとしたら、毎月2%以上の利益を生まなければ赤字となってしまいます。利益が出ずに、分配金が全額特別分配金だった場合は、2%の損失となります。

まとめ

以上が 毎月分配型の投資信託に関する解説になります。投資信託自体は、少額から始められて、知識が少ない初心者でも利益を上げやすいためオススメですが、毎月分配型の投資信託は損をする可能性が高いです。しかし、銀行口座にお金を預けているよりかは利益を得られるチャンスもあります。

投資運用を考えているが、そこまで利益を得たいと思っていない人などに向いています。今回の記事を読んで、投資への理解が深まれば幸いです。(提供: The Motley Fool Japan


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