「寝る前にコーヒーを飲むと眠れなくなる(だから就寝前に飲むべきではない)」というのがこれまでの常識でした。しかし昼寝に限っては、この常識が大きく変わりそうです。コーヒーを飲んで15分程度の短い昼寝をすると、カフェイン効果で目覚めが良くなり、その後の作業や勉強がはかどる。こんな説が話題になっています。

「ネスカフェ睡眠カフェ」OPENで注目されるコーヒーナップ

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(画像=LDprod/Shutterstock.com)

コーヒーを飲んで昼寝をすることを「コーヒーナップ」といいます。もともと、昼寝前にコーヒーや紅茶、エナジードリンクなどのカフェイン入り飲料を飲むと、寝起きが良くなるという意見は国内外でありました。2019年3月、大手コーヒーブランドのネスカフェが、睡眠とコーヒーをテーマにした「ネスカフェ睡眠カフェ」を東京・大井町にオープンしたことで、コーヒーナップの注目度が一気に高まっています。

近年、昼寝をするだけでも仕事や勉強の効率が高まるという考え方が広まっています。実際に、短時間の仮眠を社員や生徒に推奨するケースも増えているようです。大手ネットグループのGMOインターネットでは、オフィスの一角に昼寝部屋を設置しています。また寝具メーカーの西川リビングでは、自社開発のピローを使ったお昼寝タイムを導入しています。兵庫県の加古川中学校では、全校生徒が10分間の昼寝をする取り組みも行われています。

コーヒーナップは、この「お昼寝効果」にコーヒーを組み合わせることで、その効果を一層高めようとするものです。

コーヒーを飲んで仮眠をとると午後の眠気が少なくなる?

コーヒーナップは、昼寝後の作業にどれくらい良い影響を与えるのでしょうか。これについては、広島大学が行った昼寝と記憶テストの関連性を調べた研究が参考になります。

まず、昼寝なしで記憶テストをすると成績が顕著に低下しました。次に、20分の昼寝後に記憶テストをすると、この低下率が改善されました。さらに200ミリグラムのカフェイン(コーヒー2~3杯程度)を飲むと、眠気を感じる割合と記憶テストのミス発生率が大幅に減少しました。この結果から、コーヒーナップは集中力が求められる業務、あるいはミスが発生すると致命的な業務を担当する人に適していると言えるでしょう。

「コーヒーを飲んでから寝ようとしても、カフェイン効果で眠れないのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、一般的にカフェインが吸収されるのは摂取から15~20分後なので、眠りを妨げることはないと考えられています。

オフィスや自宅でもカンタンにできるコーヒーナップ

最後に、コーヒーナップを実践するときのステップを確認しましょう。これは、「ネスカフェ睡眠カフェ」のサービスが参考になります。同カフェの「ナップ(お昼寝)コース」の流れは以下の通りです。

  • コクが深めのボトルコーヒーを1杯提供
  • リクライニングチェアで仮眠をとる

基本的なステップはこれだけです。手間がかからないため、オフィスや自宅などでも取り組みやすいでしょう。ただし、睡眠カフェの場合は、最新の照明やミュージックで最上のリラックス空間を提供しており、オフィスや自宅の環境とは異なります。オフィスでコーヒーナップをする場合は、ヒーリングBGMをかけたり、カーテンなどで室内を暗くしたりするなどの工夫が必要でしょう。

コーヒーナップを会社にスムーズに導入するには

コーヒーナップが仕事の効率を高める可能性がある、と頭ではわかっていても採用に踏み切る企業はわずかでしょう。これは、「仕事中に昼寝をするのは悪いこと」というこれまでの常識にとらわれているからかもしれません。

企業での導入をスムーズに進めるなら、まずは経営者やエグゼクティブがコーヒーナップを気軽に実践することから始めるといいでしょう。「効果あり」と判断したら、一部の部門にテスト的に導入し、最終的に全社に広げるといいいでしょう。(提供:Wealth Window


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