2018年の東京ディズニーリゾート(TDR)入場者が、過去最高を更新し、3,255万人(前年比8%増)を記録しました。しかし、ディズニーはこれで歩みを止めたわけではなさそうです。今後も施設の拡充や人材への投資でさらなる成長を目指します。

ライバルも、手もこまねいているわけではありません。今回の記事では、TDLに肉薄するユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や一時の低迷を脱しつつあるサンリオ・ピューロランドの動向にもフォーカスを当てています。

開業35年を迎えたTDLの将来構想

Disney land
(画像=Chih Hsuan Peng/Shutterstock.com)

今でこそマンション群が立ち並ぶ浦安市ですが、オリエンタルランドが一大テーマパーク構想を打ち立てた昭和30年代頃は漁村集落に過ぎませんでした。旧江戸川河口の大三角州葦などの湿原が拡がり、浅瀬では海苔・アサリなどの養殖が盛んにおこなわれていました。ちょうど、現在のTDR一帯に当たります。

TDRも2018年には35周年を迎え、「ハッピエスト・セレブレーション」と銘打ったコンサートなどのアニバーサリーイベントが行われ、お祭り気分を盛り上げました。

さらに「イッツ・ア・スモールワールド(民族衣装の子供たちのハーモニーと世界の船旅が人気のアトラクション)」のリニューアル効果もあり、入場者数の更新につながったようです。

では、TDRの未来は盤石かといえば、そうとばかりも言い切れないようです。例えば、人気映画「アナと雪の女王」のアトラクション化では、香港・パリのディズニーに先を越されました。さらに、混雑の慢性化による顧客満足度低下も懸念材料です。

対抗策として、TDRは2,500億円をかけてディズニーシーを拡張、8番目のゾーンを新設します。ゾーンはアナと雪の女王の世界観をモチーフとし、ピーターパンなど人気キャラクターも取り入れます。さらに周辺にはラグジュアリーホテルも新設予定です。

エリア拡張は、施設の魅力度アップだけでなく混雑緩和にもつながると期待されています。

ディズニーランドエリアも、グランドサーキット・レースウェイ跡地に750億円をかけて「美女と野獣」などをテーマとしたエリアを新設予定で、今後も魅力アップに余念がありません。

TDRに肉薄するUSJ

西の雄ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)も、追撃の手をゆるめません。2015年には入場者数1,390万人とディズニーシーを超え、世界テーマパークランキング4位につけました。さらに、2016年10月には月間175万人と、単月ながら東京ディズニーランドを抜きました(2017年度以降の入場者数は非公開)。

10年前はじり貧だったUSJは、中興の祖、森岡毅氏の尽力によりV字回復を果たしました。森本氏は、「金をかけずに客を呼ぶ」企画で大いに手腕を発揮します。10周年企画と銘打ったフラッシュモブ(ストリート・パフォーマンスの1つ)、ゾンビがお客を追い回す「ホラーナイト」など次々ヒットを飛ばします。

もちろんお金をかけるべき時は、英断を下します。総投資額450億円に上る「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」導入は、当時の売上800億円のUSJにとっては大きな負担でした。役員全員が反対する中で、成功を確信する森本氏は計画を押し通します。

結果としてハリーポッターは大きな話題を呼びました。関西エリア以外の顧客も呼び込めるようになり、USJは地方区から全国区への躍進を果たしました。

仲間を大事にすることの大切さ

小粒ながら、一時「完全負け組」とされたピューロランドも、V字回復を遂げ話題を呼んでいます。2014年には126万人まで落ち込んでいた入場者数は女性館長就任時を同じくして反転し始め、2018年には198万人と過去最高を記録しました。

「ハロー・キティ」をはじめとしたキャラクターのポテンシャルを信じ、つねにスタッフとの対話を心がけてきたことが結果につながったとか。当たり前のことを、愚直に続けることの大切さを感じさせるエピソードです。

今回ご紹介した以外にも、地元で「ひらぱー」の愛称で親しまれるひらかたパークなど、魅力あふれるテーマパークが日本にはまだまだあります。今後の「テーマパーク戦争」から、目が離せません。(提供:Wealth Window


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