訪日客から圧倒的な人気を集める日本庭園。人気をさらに高めようと国も、日本の庭の情報発信を後押ししています。訪日客が日本庭園に注目する背景、訪日客に人気の日本庭園例、国が打ち出すグリーンツーリズム戦略などについて紹介します。

ミシュラン・ガイドで数多くの日本庭園を紹介

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(写真=Thanya Jones/Shutterstock.com)

今、伝統的な日本庭園が海外で人気を集めています。もともと日本庭園の根強いファンは世界中に存在しました。たとえば、アメリカでは1988年に日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」を創刊。隔月で発行され続け、今では37カ国の方に定期購読されているといいます。

さらに、日本各地の魅力を伝える「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で数多くの日本庭園が紹介されていることで注目が高まりました。これは2009年発行の日本を訪れる外国人観光客向けのガイドブック。飲食店を評価するミシュラン・ガイドと同様、三つの星でそのスポットの価値を評価しています。

[ミシュラン・グリーンガイドの分類]
 ★★★「わざわざ旅行する価値がある」
 ★★ 「寄り道する価値がある」
 ★  「興味深い」
 出所:ミシュラン公式「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン

さらに、近年はSNSなどでもその魅力が発信・共有され、日本庭園を訪れる訪日客が増えているのです。

ミシュランで三つ星評価 訪日客から大人気の日本庭園

足立美術館 庭園[島根県安来市]

足立美術館は実業家・足立全康(安来市出身)が設立した美術館。その5万坪の広大な敷地に “わびさび” を表現する6つの庭園を配置している。足立美術館の庭園は海外でもっとも有名な日本庭園といっても過言ではない。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高評価の三つ星を獲得。さらに、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で16年連続日本一を獲得している。(2018年ランキング)

岡山後楽園[岡山県岡山市] 

石川県金沢市の兼六園(けんろくえん)、茨城県水戸市の偕楽園(かいらくえん)と並んで、日本三大庭園とされる。敷地内には、庭園だけでなく、能舞台があったり、水路と奇石を配した全国的に珍しい様式の建物があったり、見所が詰まっている。蓮・ツツジ・サツキなど季節の花が咲き誇り、また、馬場や弓場があるなど訪れる人を飽きさせない。ちなみに後楽園の名で知られる日本庭園には、東京の小石川後楽園もある。

兼六園[石川県金沢市] 

現存する江戸時代の大名庭園の代表。歴代の加賀藩主により、膨大な手間と財を投じてつくられてきた。藩主たちは兼六園を介して、長寿と繁栄への想いを表現したといわれています。また、伝統的な日本庭園の様式のひとつである「廻遊式」というのも大きな特徴。これは、庭に池・築山・茶屋などを配置して、各所を巡りながら庭の自然や造形美を味わうというものです。

「ガーデンツーリズム」で国が訪日客の庭園巡りを後押し

このような日本庭園の訪日客人気を受け、国土交通省では「ガーデンツーリズム」を後押しする計画を発表しました。この計画では、日本庭園に加えて花の名所のような庭もクローズアップしています。傾向としては、日本庭園は欧米人、花の名所は東南アジアの訪日客から人気を集めているようです。

国交省の具体的な計画としては、2019年度にガーデンツーリズム登録制度を新設。日本庭園や花の名所のホームページの情報発信・チケット販売・スタンプラリーなどを実施する予定です。

過去に国が牽引してきた「ツーリズム」がつく施策には、各地の橋やダムなどを巡る「インフラツーリズム」、自然スポットを巡る「グリーンツーリズム」がありました。これらに関わる団体などにはさまざまな予算付けがされたことから、ガーデンツーリズムでも期待されます。(提供:ANA Financial Journal

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