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対象者情報を企業に通知し効率的な面接を実現

こうして書面に落とし込まれた個々の課題は関東経済産業局に送付され、同局を経由して新現役が閲覧。その中で「自分が役に立てそうだ」と感じる課題が見つかれば、それぞれが交流会へのエントリーを行う。

17年度には1企業あたり新現役が6名という面接比率だったが、一番人気の企業には50名を超えるエントリーがあった。このような需給ずれがあれば、各新現役の適性や実績などを考慮しながら、事業支援部と新現役アドバイザーとで各企業との面接対象者を公正に選定する。

合わせて参加企業に対しては、面接対象者の人物像や経歴、スキルなどについて事前に通知する。キャリアや具体的な強みを把握できていれば時間の限られる面接時の質問が詳細になり、より理想的なマッチングにつながるとの考えからだ。

新現役交流会当日には、亀有信用金庫の支店長や担当者も同席のうえ企業と新現役との面接を実施。支援内容や条件が話し合われる。この1次面接で企業に選ばれた新現役は、後日2次面接を経て、実際に支援を行う運びとなる。支援が終了に至る段階では、新現役から支援内容のレポートを提出してもらうとともに、双方からフィードバックを受けるようにしている。

「当金庫からはしっかりとフォローを行い、企業様・新現役の方両者の生の意見を収集するようにしています。年々、その反映で交流会の利便性を高めていますので、マッチング率・マッチング精度の向上にも寄与していると思います」(斉藤部長)

近年、参加企業の課題としては「販路拡大」「洗練されたホームページの作成支援」「就業規則見直しへの支援」などが増加しているというが、中には本特集のテーマである人材不足へうまく対応した例もある。「人手がなかなか集まらない」と言う建築関連の企業に対し、新現役が、より有能な人材が期待できる工業高校への求人を手配するだけでなく、入社後の新人研修や現従業員への研修体制を構築したことで、入社希望者が増えたうえ退職者が減少した──といった好例だ。

一方、企業と新現役のマッチングを行うにあたっては留意点もある。まず企業側としては、多数の課題解決を一人の新現役に任せようとしないこと。新現役にもそれぞれ強みがあり、また月に数回など時間の限られる支援ケースが多いためだ。そして新現役側に関しても気をつけておきたいことがある。

「新現役交流会は雇用契約を仲介するものではないのですが、残念ながら中には安定雇用や法外な報酬を求めたり、中小企業の特性を理解せず横柄な態度で指導にあたったりするような人材もいます。当金庫ではそうした方にご参加を遠慮いただきマッチング精度を高めてきました。こうした点は、一般の人材募集でも参考になる視点といえるでしょう」(斉藤部長)

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7信用金庫との共催で横の展開を図る