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(画像=Preechar Bowonkitwanchai/Shutterstock.com)

若手行職員の声を拾い上げ独創性ある取組みを行うべき本企画ではこれまで「地域金融機関の課題・必要な変化」「金融検査マニュアル廃止で求められる対応」について橋本卓典氏と竹内心作氏の対談を紹介してきた。最終回は「未来の金融機関と若手行職員のあり方」というテーマの話合いを紹介する(以下、敬称略)。

金融業界以外でも通用する価値を身につけるべき

――フィンテックなどにより既存店舗やATM、そして人員が減っていくといわれる中、行職員はどう変わっていくべきか、お考えをお聞かせください。

橋本 改めて言うまでもないかもしれませんが、フィンテックやAIにより金融機関の仕事は大きく変わっていきます。事務処理やトランザクションレンディングなどはAIでオートメーション化していくでしょうし、従来、金融機関だけが手がけていた送金や決済業務、住宅ローンサービスなどは、いずれフィンテック事業者に取って代わられるかもしれません。

このままでは金融機関、特に地域金融機関は、お金を預けて引き出すだけの「プラットフォーム」でしかなくなる。そうなると、行職員の人件費を賄えない――つまり、いずれは給与体系の見直しが避けられなくなるはずです。

こうした流れを考えると、特に20代の若い行職員の方に申し上げたいのは「金融機関で自分の一生の給料がすべて賄える」という幻想は抱かないほうがよいということです。金融業界以外でも生きていけるような価値を見つけたり、身につけたりすることが求められるでしょう。

竹内 私もそう思います。金融業界だけで通じる常識をいくら備えていても通用しません。商売人としての常識やスキルが求められますよね。

橋本 竹内さんも、金融機関の担当者との同行訪問を通してお客様の課題を聞き出し、公的支援機関などにつなげるという取組みに価値を見出して、評価されています。そのような新しい価値を創り出したり、中小企業診断士や税理士という資格にチャレンジしたりしてもよいでしょう。金融業界を離れることになっても、自分の腕で食べていける――そういう行職員を目指さなければいけません。

中小企業の経営者がすばらしいお手本に