文豪、永井荷風が小説『墨東綺譚』のテーマにした東京の花柳界は向島です。東京スカイツリーのすぐそばに広がる、歴史情緒あふれる向島エリアには、東京最大の花街があります。芸者の人数は100人を超えており、最近ではバスツアーやネット予約など、時代に合わせた新しい試みを行っているのが特徴です。

とりわけ、向島の料亭・きよしは、初めて訪れる一見客でもネットで予約ができ、気軽にお座敷体験ができると人気です。三代目の女将は全国各地で花街文化の講演や自身の料亭を教室にした体験会を開催しています。

今回は、墨田区向島で気軽に伝統文化に親しめる花柳界の今について紹介します。

江戸情緒が残る伝統文化の街・向島

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(写真=2630ben/Shutterstock.com)

墨田区の向島には、江戸時代から桜の名所として名高い墨堤桜並木や向島百花園など、都民の憩いの場があります。また、旧水戸邸の庭園を含む隅田公園や、向島に住んだ文豪、幸田露伴を記念する露伴公園、将軍家光や勝海舟ゆかりの寺院など、江戸の香りを今に伝えるスポットも多く、落ち着いて散策を楽しめる街です。

東京スカイツリーが開業して以来、現在も都内最大規模の花街である向島は、お座敷体験ができることで注目されています。これまでハードルの高かった花街でのお座敷体験が気軽に楽しめることで、日本の伝統文化に親しみたい若者や訪日外国人観光客の間で年々人気が高まっています。

バスツアーやネット予約で親しみやすくなった花柳界

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(写真=PIXTA)

初心者でもお座敷遊びを体験したいというニーズに合わせて、はとバスでは向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」で、芸者踊りと会席料理を楽しむ日帰り団体ツアーを定期的に開催しています。

一方、料亭きよしは予約サイト経由で、一見客1名からでも芸者1名が付いて、昔ながらのお座敷遊びが楽しめる、会席料理のコースを提供しています。申し込み人数に合わせて案内されるのは、全6室の完全個室。全室畳敷きの和の趣のある空間で、芸者の踊りや三味線を満喫することができます。

会席料理はおまかせ10品の構成です。旬の食材を使って四季折々の演出を凝らした目と舌で楽しめる本格的な献立となっています。

料亭の文化を発信し続ける名物女将

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(写真=sky hi/Shutterstock.com)

料亭きよしの女将は小林綾子氏です。1949年に向島で先代が開業し、現在三代目として老舗料亭の伝統を守りつつ、全国各地で江戸の下町や花柳界の文化を伝える講演を行っています。

また、花柳界のイメージをもっと親しみやすくしようと、公式ホームページやFacebookを活用して情報発信を行い、お座敷遊びや料亭の料理を楽しむ体験会などを積極的に開催しています。

さらに、向島の伝統を次世代に伝えるために、向島の花柳界をまとめている向嶋墨堤組合の青年部「若葉会」の発起人となり、若手の芸者たちや料亭の後継者の育成に当たっています。訪日外国人観光客が増える中、外国人講師による英会話教室を開いたり、地元の舞踊の復活やチャリティー活動を行うなど、常に時代に合わせた新たな試みを続けており、斯界で注目される存在でもあります。

ラーメン居酒屋で芸妓さんと出会えるかも

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(写真=PIXTA)

料亭でのお座敷遊びは予算が合わないという人なら、「麺・酒処 らん亭」がおすすめです。昭和30年代の民家を改造したこのラーメン居酒屋は、料亭きよしと神田の人気ラーメン店「きび」がコラボレーションして誕生したお店で、食材や調理に定評があります。

内装は、畳やふすま、柱で統一されていて、レトロなちゃぶ台が置かれており、自慢のあっさりスープの中華そばが味わえます。

料亭きよしから徒歩1分で、つながりが深いことから、タイミングがよければ店内で芸者さんたちを見かけるかもしれません。

向島散策のついでに花街文化に親しもう

花柳界の伝統をしっかり守りつつ、現代の客に合わせたサービスを次々と行っているのが、向島の芸者衆や料亭です。

ネット予約なら一見客でも安心してお座敷遊びが楽しめるので、向島を訪れる際はぜひ花街ならではのおもてなしを体験してみてはいかがでしょうか。(提供:Braight Lab

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