モトリーフール香港支局、2019年5月14日投稿記事より

香港株式市場は最近、時価総額で日本を追い越し、世界第3位の株式市場の地位を取り戻しました。また、中国本土の個人投資家がアクセスしやすくなったことの恩恵も受けています。

香港株式市場を支えているのが、香港証券取引決済所(ティッカー:388、以下「香港証券取引所」)です。香港証券取引所が、市場としての利便性を高めるために新しい上場基準を導入してから1年が経ちました。

香港が中国のグレーター・ベイ・イニシアチブの金融とテクノロジーの中心地としての地位を確立したことにより、新しい上場基準には、テクノロジー企業の種類株(議決権が異なる株)発行や、売上計上前のバイオテクノロジー企業の上場が追加されました。投資家が香港証券取引所について、今後注目すべき3つのことを紹介します。

香港証券取引所
(画像=Getty Images)

1. ハイテク企業のIPO後の価格低迷

香港証券取引所は、上場を容易にすることで、米国に上場してきた企業を取り込もうとしていますが、2018年4月の新上場基準導入の結果は強弱相半ばしています。

香港証券取引所は、小米集団(Xiaomi、ティッカー:1810)や美団点評(Meituan Dianping、ティッカー:3690)を含む主要テクノロジー企業を勧誘し、それぞれ54億米ドル、42億米ドル以上を調達しました。

両社の成長見通しは依然として明るいものの、これまでのところ上場後の株価は低迷しており、どちらもIPO価格を下回る水準で取引されています。

2. 取引所の株価はハイテク株をアウトパフォーム

新しい上場基準が、香港証券取引所の利益の押し上げ要因として期待されていましたが、2018年末にかけての世界的な株安の影響を受け、ハンセン指数の下落と共に香港証券取引所の株価も下がりました。しかし、香港証券取引所の株価は回復し、新上場基準導入から12ヶ月の間でハンセン指数をも上回りました。

この香港証券取引所の株価回復は、注目に値します。ブルームバーグのコンセンサス予想では、2019年から2020年の間に小米集団と美団点評の並外れた増収率(25%~40%)を見込んでいます。

香港証券取引所の今年の増収率が10%程度の予想にもかかわらず、取引所の株価がこれらのハイテク株をアウトパフォームしているのです。

3. 取引所の高いバリュエーション

香港証券取引所のバリュエーションは決して低いわけではなく、PER(株価収益率)33倍で、ライバルであるシンガポール証券取引所(ティッカー:SP)に対して50%のプレミアムとなっています。香港証券取引所の改革は、様々な分野の企業を引きつけるのに成功しつつあります。

しかし、まだ長い道のりが残っています。昨年、米国のナスダックは57バイオテクノロジー企業のIPOを実現させたのと比較すると、香港は7つだったことから大きな伸びしろがありそうです。(提供: The Motley Fool Japan


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