モトリーフール・カナダ支局、2019年4月11日投稿記事より

先日、筆者はバンクーバーの不動産市場の重要な事実についてお伝えしました。それには、ここ数ヶ月間の下落の後でさえ、バンクーバーの平均住宅価格が320万カナダドルを超えるというような事実が含まれています。

この記事では、焦点をカナダ最大のメトロエリアであるトロントに移します。トロントの住宅市場については、5つの重要な事実があります。バンクーバーとは異なり、不動産市場減速の兆候は見られません。

トロント
(画像=Getty Images)

280万人もの人口増

オンタリオ州政府による最近の調査によれば、トロントはどんどん大きくなりつつあります。オンタリオ州政府は、2041年までにさらに280万人がトロントに移住すると予測しています。

これにより、トロントの人口は900万人以上に増加します。その成長の大部分は、主要都市への定住を望む移民によるものです。彼らがトロントに移住するのは、急速な人口増加に伴いさまざまな機会が生まれるからです。

131%の住宅価格の上昇

この10年は、トロントで不動産を取得するのによい時期でした。平均住宅価格は、過去5年間で57%以上、過去10年間で131%以上、上昇しています。

一部の専門家は、トロント市場は過大評価されていると指摘していますが、筆者はその意見に同意しません。香港、ニューヨーク、ロンドンなどの都市の価格を見ても、全て上昇しています。

トロントの平均住宅価格は788,335カナダドル

トロント不動産委員会は、3月末にトロントの平均的な住宅価格は現在788,335カナダドルであると発表しました。マンションは平均価格を押し下げています。トロントのコンドミニアムの平均価格は53万カナダドルで、マンションは50万カナダドル弱です。

一方、戸建住宅は100万カナダドルをはるかに超えています。

トロントの平均不動産利回りは3.5%

家主は家賃に大きく依存していないので、不動産価格の上昇は彼らにとってはよいことです。

最近の報告によると、トロントのマンションの平均利回りは約3.5%で、これは、家主が住宅ローンの利子支払いを何とかカバーできる額です。人気のある地域では、3.5%より低い利回りとなっています。

これは実質的に、家主が赤字を補填しているということになります。不動産価格の上昇が、家主の赤字を補っています。

Home Capital Group のローン残高は229億カナダドル

カナダ最大の住宅ローン会社であるHome Capital Group(ティッカー:HCG)の住宅ローン残高は229億カナダドルです。同社はこれまで貸付地域の多様化を図ってきました。しかし、依然としてトロントに重点を置いています。

貸付金の80%がオンタリオ州の住宅に対するものであり、住宅ローンの大部分はトロントにあります。長い間、トロントへの集中が同社に打撃を与えると言われてきました。そしてそれは2016年に現実のものとなりました。

取り付け騒ぎが起こり、同社はウォーレン・バフェットにより救済されたのです。この地域の不動産価格の下落は、同社にとって悪影響を及ぼします。しかし、同社は2016年のバフェットによる救済以来、回復しました。

資金源を多様化し、保守的なバランスシート維持に努めています。また、住宅ローンの引受基準は厳しくなっています。そして、貸付地域を分散しようとしています。

結論

トロントの不動産は崩壊するでしょうか?それが多くの人が持っている疑問です。筆者は、トロント不動産市場の崩壊が起きるとは思いません。不動産市場の低迷は経験するかもしれませんが、筆者はトロントに対して長期的に強気な見方をしています。トロントは世界クラスの都市になっており、不動産価格はそれを反映しています。 (提供: The Motley Fool Japan


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