平均寿命が上がり続けています。厚生労働省が発表している「平成29年簡易生命表の概況」によると、2017年の平均寿命は男性で81.09歳、女性では87.26歳。前年と比較して、男性は0.11年、女性は0.13年上回る結果です。現在の30代が老後を迎える40年後には、平均寿命が100歳に近くなっていてもおかしくありません。人生100年時代に向けて、私たちは今後、どのようにして老後の資金を用意していけばよいのでしょうか。

老後にかかるトータルの費用は1億!?

人生100年,老後資金
(写真=Rus Limon/Shutterstock.com)

40年後の物価や経済状況によって、老後にかかる費用は変わってきますが、現状から、ある程度の予測をすることはできます。総務省の「家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)平均速報結果の概要」を見ると、2人以上の世帯での1ヵ月あたりの消費支出の平均額は60歳以上69歳までの世帯で29万84円、70歳以上の世帯では23万4,628円であることが分かります。

定年の65歳から100歳まで平均的な支出で生活したと仮定して、60代の5年間で約1,740万円、70歳からの30年間で約8,440万円の支出となり、合計すると1億180万円の支出になると予測できます。ただしこれはあくまでも生活に必要な消費の支出であり、ペットを飼ったり、習いごとをしたりといった非消費支出が加われば、支出の合計額はさらに大きくなります。

では収入面はどうなのでしょうか。

同調査によると、60歳からの月平均実収入は20万円強となっています。支出に対し、明らかに収入が足りていません。65歳に退職してから35年間、毎月20万円ほどの収入だったとして、トータルで8,400万円の収入となります。上記の合計支出額を考えると、1,780万円不足していることになります。

問題は、この試算は現行の年金制度によるものであり、年金支給額の変更によっては、収入はより少なくなる可能性があるということです。また、途中でフリーランスになったり、起業したりした場合、さらに受け取る年金が減ってしまう可能性があります。

貯蓄はいくらあれば安心なのか

こうしたことを加味した上で、今30代の人は老後までにいくら貯蓄しておけばよいのでしょうか。最低金額は、上記で示した不足分の1,780万円となりますが、ゆとりある老後を考えれば、これでは不足してしまうことは明らかです。

毎月、最低支出額に加えてさらに5万円の支出があったとしたらどうでしょう。「5万円×12カ月×35年」で、合計支出額は2,100万円になります。10万円とすると、合計支出額はその倍の4,200万円。不足分の1,780万円を足すと、それぞれ毎月5万円で3,880万円、毎月10万円では5,980万円の不足です。少し気の遠くなる金額かもしれませんが、老後の生活にも多くの費用がかかることがお分かりいただけたかと思います。

ただし、これらすべての費用を貯蓄でまかなう必要はありません。退職金や個人年金、企業年金などもあるでしょうから、それらを差し引いた額を用意しておけばよいのです。老後に必要な貯蓄は、一般的におおよそ3,000万円といわれています。また、退職年齢を引き上げることで老後の生活費を減らすことも可能です。現在の30代が60歳を迎えるころには、退職年齢も70歳以上になっているかもしれません。

より豊かな老後のために今からできること

これから結婚し、子どもが生まれ、その子どもが進学していく。そのことを考えれば、老後の資金としてだけではなく、今後のライフプランのためにもより多くの資産を持っておいて損はないでしょう。ではどうやって資産を増やしていけばよいのでしょうか。一般的な預貯金だけでは、どうしても資産は頭打ちになってしまいます。

そこで考えたいのが資産運用です。コツコツと積み立てたい堅実派も、リターン重視の積極派も、自分に合った運用方法を探してみましょう。

・堅実派におすすめ
堅実派におすすめなのは、将来受け取る年金を増やせる制度や金融商品です。代表的なものに個人型確定拠出年金iDeCoがあります。毎月決まった額を拠出し、その拠出金の運用方法を自分自身で決められるという年金商品です。これならば、各種税制優遇を受けながら将来のために備えることができます。

各保険会社が販売している個人年金保険でもよいでしょう。毎月の積立預金もよいのですが、個人年金保険の保険料は、一部所得税の控除対象となります。所属している会社で確定拠出年金制度(401k)を採用しているのであれば、拠出額を最大限増やしつつ、自身で運用するという方法もあります。

将来を安定させるための投資方法としては、マイホームの購入も視野に入れておきたいところです。資産価値の下がりにくい、利便性のよいマンションを購入し、住宅ローンを支払います。「これでは投資にならないのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、ローンが終わると、そのマンションは自分の資産となります。

毎月コツコツと積み立てて資産を作ることと、毎月ローンを支払うことで将来自分の資産となるものを持つことは、どちらも基本的な考え方は同じです。

・投資初心者におすすめ
積極的に資産運用したいけれども、投資の知識がなく不安だ、というのであれば、AIに資産運用してもらうという方法もあります。近年、AIが資産運用を代行してくれるロボアドバイザーも多くリリースされています。ロボアドバイザーを利用することで、知識はなくとも積極的な投資が可能になります。

運用一任型のロボアドバイザーなら、いくつかの質問に答えるだけで最適な運用方法を選出し、あとはロボアドバイザーに任せるだけで簡単に資産運用が行えます。

老後に向けて資産運用を始めよう

老後の生活には、意外と多くの資産が必要です。より豊かで不安のない老後を過ごすためにも、若い年代のうちから資産運用について考えておくことをおすすめします。今後家庭を持つ予定であれば、より一層、自分の資産を増やすよう意識していかなければならないでしょう。自分と未来の家族のため、積極的に投資を始めてみてはいかがでしょうか。(提供:Braight Lab

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