リターンが期待できる投資商品として一部の投資家の間で人気のワイン。株式や投資信託の先行きに不安がある昨今では、現物資産としての魅力も高まっています。ワイン投資がどんな世界なのか、実際にはじめる場合のポイントなどとあわせて解説します。

投資対象になるのはどんな銘柄のワイン?

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(写真=Stokkete/Shutterstock.com)

グローバルなワイン売買マーケットを展開するベリー・ブラザーズ&ラッド日本支店によると、もともと1990年以前から、現在のワイン投資のベースになるような動きがあったようです。 彼らは自身で飲む分より多めにワインを仕入れて、余った分のワインを売って新たなワイン購入の資金をつくりました。

これが発展して現在では、ネット上でワインの売り手と買い手をマッチングするマーケットが確立。さまざまな銘柄を組み合わせて資産を形成する「ワイン・ポートフォリオ」をつくることも可能になっています。

グローバルなワイン市場を数十年単位で見た場合、値上がりと値下がり期を繰り返しながらも右肩上がりの動向を示しています。ボラティリティ(価格の変動)を左右するのは、投資用ワイン市場の人気や、ワインの原料となる葡萄の出来や生産量などです。

注意したいのは、すべてのワインが投資対象になるわけではないということです。希少価値の高い上級または最上級ワインが前提です。たとえば、フランス産のボルドーやブルゴーニュといった世界的に認知度の高い人気ワインが投資対象になります。銘柄によっては買値の数倍の価格が期待できます。

金融市場の影響をダイレクトに受けないメリット

ワイン投資の一番のメリットとしては、現物資産のため「金融市場の影響をダイレクトに受けないこと」が挙げられます。そのため、ポートフォリオの一部にワインを加えればリスクを分散させる一定の効果が期待できます。といっても金融市場と無関係ということではなく、リーマンショックなどの大きな金融危機の際にはワイン愛好家である富裕層にも経済的な影響が出たために需要が低下し、ワイン価格も下落傾向を示しました。

ワインは紀元前2000年頃に古代メソポタミアの古典作品に登場しています。数千年に渡って受け継がれてきたものだけに、ワイン市場が短期にシュリンク(収縮)するリスクが低いことも魅力です。

ワインは長期投資が基本。その理由は?

ワイン投資をはじめたい場合、ワイン売買マーケットを利用するのがスムーズです。ネット上で売り手と買い手をマッチングしてくれます。両者の間で銘柄・価格・量などが折り合えば契約成立になりますが、このときにワイン売買マーケットの運営企業に手数料(例:売価の10%など)を払う必要もあります。手数料や保管料を加えても利益を出すには、ある程度の長期投資で考えていく必要はあるでしょう。

保管はワイン売買マーケット業者に委託

これからワイン投資をはじめる方は、独自の慣習を覚えることがマストです。たとえば、投資目的でワインを購入する場合、1本単位ではなくケース単位(例:6本ワンセット)で仕入れるのが一般的です。また、日本からワイン売買マーケットを通して外国産のワインを買う場合、外貨で購入することもあります。この場合、為替変動も気にする必要があります。

ワイン投資をしたことがない方の中には、「ワインの保管場所」を気にされる方もいらっしゃるでしょう。これについては、ワイン売買マーケットの運営業者が自社倉庫などで保管してくれるため、自分で保管スペースを新たに確保する必要はありません。ただし保管手数料がかかり、前出のベリー・ブラザーズ&ラッド社の場合、年間約1,800円(12本まで)となっています。

ワイン売買マーケットの選択は慎重に

2016年、国内でワイン投資ファンドを運営していた「ヴァンネット」が破綻し、500人以上の投資家に被害が及ぶという出来事がありました。このため、ワイン投資に対してネガティブイメージを持っている国内投資家もいると思われますが、グローバルでは根強い支持者がいます。ただし、ワイン売買マーケットは慎重に選択するのが賢明です。信頼できる業者選びには、歴史や取扱量などの確認が必須でしょう。 (提供:ANA Financial Journal

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