特定口座は、米国株式投資を行う上で、是非理解しておきたい仕組みの一つです。

とはいえ、

  • 米国株の特定口座とは?
  • 特定口座のメリットは?

という疑問をお持ちの投資家の皆様も多いかと思います。そこでこの記事ではそんな米国株の特定口座に対して疑問をお持ちの皆様のお悩みにお答えします。

具体的には、

  • 米国株の取引は特定口座・一般口座のどちらが良い?
  • 特定口座のメリット
  • 特定口座のデメリット
  • 一般口座のメリット
  • 一般口座のデメリット
  • 基本的には源泉徴収ありの特定口座がメリットが大きい
  • 確定申告を行うメリットがあるなら一般口座で取引する選択肢も
  • まとめ

の順番に重要なポイントのみをご紹介いたします。米国株式投資を行う上で、是非知っておきたい知識ですので、これを機会に理解を深めてみてください。

メリット デメリット
(画像=Getty Images)

米国株の取引は特定口座・一般口座のどちらが良い?

証券投資を始めるために、証券会社や銀行で口座を開設する際、口座の選択肢として、特定口座(源泉徴収あり)、特定口座(源泉徴収なし)、一般口座の3つがあります。

では、米国株の取引をする際には、特定口座と一般口座のどちらが良いのでしょうか。以前までの米国株の取引では、一般口座しか利用することが出来ませんでした。しかし、現在では、特定口座と一般口座のどちらも利用することが出来るようになりましたので、いま一度両方のメリット、デメリットについて知る必要があるでしょう。

以下では、それぞれのメリット・デメリットを考えていきたいと思います。

特定口座のメリット

特定口座には、源泉徴収ありと源泉徴収なしの二つがありますが、特定口座に共通するメリットは、株式の譲渡所得の計算を投資家本人が行う必要がない点です。株式投資を行う上で譲渡所得が発生した場合、税金を納めるために譲渡所得の計算を行う必要がありますが、証券会社や銀行などの金融機関は、投資家に代わってそれらの計算を行った上で、年間の取引をまとめたものである特定口座年間取引報告書を投資家に交付します。

そして、この報告書を基に納税額が決まる訳ですが、先に述べた源泉徴収ありの口座であれば、報告書を基に証券会社が投資家の代わりに源泉徴収を行います。一方で、源泉徴収なしの場合には、投資家自身が、証券会社から交付された年間取引報告書を税務署に持っていき、自分で確定申告をした上で納税する必要があるのです。

では、源泉徴収なしのメリットは何かと言えば、年間20万円以下の利益であれば、確定申告が不要になる上、その20万円に対して、本来であればかかるはずの20.315%の税金の内、非課税になる部分がある点です。つまり、もし20万円の譲渡益を得た場合、本来であればそのうちの20.315%を税金として納めなければならないのですが、源泉徴収なしの口座を選択した場合には、納める税額が大きく減るということです。

加えて、米国株の取引を行う際には、源泉徴収なしの特定口座を選択した上で、確定申告をすることで、税額控除を受けることが出来るのです。そもそも米国株の取引において、譲渡益は非課税ですが、配当金に対しては10%の課税がされます。そして、こうして課税された配当所得は、日本国内において、更に20.315%の税金が課されることになります。これを2重課税と言います。

こうした場合でも、源泉徴収なしの特定口座上で取引をしていた場合には、最終的に確定申告をすることで、米国において課税された10%の税金のうち、一部の還付を受けることが出来るのです。

特定口座のデメリット

ここでは特定口座のデメリットを源泉徴収ありと源泉徴収なしの口座の二つに分けて考えていきます。まず、源泉徴収ありのデメリットは、年間20万円以下の譲渡利益における非課税制度を利用出来ない点であると言えます。源泉徴収なしの口座とは違い、源泉徴収ありの口座の場合、譲渡利益額に関わらず、譲渡益に対して20.315%の税金がかかってしまうのです。

一方、源泉徴収なしの口座のデメリットとしては、やはり確定申告と納税を投資家自身が行わなければならない点であると言えるでしょう。年間報告書の作成までは金融機関が行ってくますが、それ以降は自身で行う必要がありますので、その分手間がかかるのです。

一般口座のメリット

一般口座で取引をする場合には、特定口座とは違い、譲渡利益の計算や年間報告書の作成、確定申告や納税など、一連の作業を全て投資家自身が行う必要があります。一般口座のメリットを挙げるとすれば、特定口座の源泉徴収なしの場合と同様、年間の譲渡益額が20万円以下であれば確定申告が不要になるため、支払う税金の額を減らすことができる点でしょう。

一般口座のデメリット

一般口座のデメリットは、やはり投資家自身が利益の計算や確定申告、納税を全て行わなければならない点です。この口座で取引をする場合には、年間を通して、取引を行った銘柄の買付と売却の価格や、各取引における利益額を一つ一つ計算する必要があります。

また、もし外国株式の取引を行っている場合であれば、上記の項目に加えて為替差損も計算する必要があります。一般口座を利用する際にはこうした非常に煩雑な作業をしなければならないのです。

基本的には源泉徴収ありの特定口座がメリットが大きい

基本的には、源泉徴収ありの特定口座が、一番メリットの大きい取引口座であると言えるのではないでしょうか。他の二つの取引口座にもそれぞれメリットはありますが、煩雑な作業をしなければならない投資家の負担を考えると、一般口座よりも特定口座、更に特定口座の中でも、確定申告と納税を自らで行う必要がない源泉徴収ありの口座の方がメリットが大きいと言えるでしょう。

確定申告を行うメリットがあるなら一般口座で取引する選択肢も

ただ、例外的に、確定申告を自らで行う自営業の方や一部のサラリーマンにとっては、そもそも確定申告を行うメリットがあることもありますので、一般口座で取引をする選択肢も考えられるでしょう。例えば、年間医療費が10万円を超えた場合に医療費控除を受ける目的がある場合、住宅ローンの控除を受けようとする場合には、確定申告を行うメリットがありますので、改めて、ご自身の状況を確認して頂く必要があります。

まとめ

今回の記事では、米国株式投資を行う上で、知っておきたい米国株の特定口座についての解説を行ってきました。特定口座のメリットやデメリットなど、一見簡単に理解することが出来そうなのですが、間違った解釈をしてしまっている場合やあいまいな場合が多くなるところかと思います。

実際に、米国株式投資を行ったことが無い場合は理解することが難しくなると思いますが、特定口座のメリットやデメリットについては日本株に投資をする上でも役に立つことがありますので、今回を機会に是非理解を深めて頂ければと思います。(提供: The Motley Fool Japan

また、米国株投資を始めるにあたり、オススメの証券会社を知りたい方はこちらをご覧ください。

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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。