モトリーフール・カナダ支局、2019年5月8日投稿記事より

バンクーバーの不動産市場のデータはますます悪くなっています。4月の住宅販売件数は1995年以来最悪の結果となりました。

また、都市の土地基準価格は2018年のピークからほぼ9%下落しました。不動産の広告も減少し始めています。

不動産に対して弱気な投資家は、これがより大きな市場崩壊の始まりと考えています。なお、最近の下落の後でさえ、バンクーバーはまだ北米で最も住宅価格が高い都市の一つです。より安い住宅を求めて他の場所に引っ越す世帯が増えています。そして、外国の買い手に対する税金や、空室のコンドミニアムに対して税金をかける政策は、不動産の買い手の意欲を失わせています。

仮にバンクーバーの不動産市場が悪化した場合、投資家のポートフォリオにどのような影響を与えるのでしょうか。その影響を見るために、2つの銀行を取り上げます。

バンクーバー
(画像=Getty Images)

Canadian Western Bank

Canadian Western Bank(ティッカー:CWB、以下「CWB」)は、主にアルバータ州とブリティッシュコロンビア州で事業を展開しています。

CWBは、バンクーバーの不動産市場のリスクをかなり取っています。CWBの263億ドルのポートフォリオの34%が、バンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州の不動産に対して貸し出されています。このため、バンクーバー市場の下落は、CWBのローン成長を鈍化させることになり、収益に大きな影響を与えます。そのような兆しが見えた時に、CWBの株価は下落することになるでしょう。

プラスの要素としては、CWBは優良顧客を中心に貸出を行っています。また、リスクが最も大きい住宅ローンについては、貸し手を保護するデフォルト保険に加入しています。そのため、住宅価格が大幅に下落しても、CWBが破綻する可能性は低いでしょう。

カナダ帝国商業銀行

カナダ帝国商業銀行(ティッカー:CM、以下「CIBC」)は、カナダで5番目に大きい銀行です。2018年の総資産は約6,000億カナダドル、利益は52億カナダドルを超えています。また、配当利回りは魅力的な5%です。

CIBCが以前から批判されているのは、重い債務を負っているカナダ消費者への過度の融資です。CIBC以外の主要行は国際的な拡大に注力してきました。しかし、CIBCは国内で事業を拡大することに集中しました。このため、同行はカナダ経済の影響を受けやすく、エネルギー価格の下落や住宅市場の低迷などのリスクにさらされがちです。

CIBCは、2017年にPrivate Bancorp買収を通じて米国に進出しましたが、専門家は遅すぎる海外進出だと批判しています。同行は、カナダ全土で事業を展開しています。

確かに、バンクーバーも重要な市場ですが、それだけに依存しているわけではありません。その株価に大きな影響を与える可能性があるとすれば、バンクーバーで起きていることが全国、特にトロントに広がっている場合です。CIBCは、1つの市場が好調であれば、数年間は不況に耐えることができます。しかし、全国における不況は、収益に大きな影響を与えるでしょう。

結論

市場は変動するものですが、バンクーバーは依然として住むのに最適な場所です。おそらく、現在は不動産市場に対して少し用心深くなるのによい時期かもしれません。(提供: The Motley Fool Japan

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元記事の筆者Nelson Smithは、カナダ帝国商業銀行株を保有しています。