マレーシアはロングステイ財団のアンケート調査によると13年連続でロングステイ希望国1位です。(2018年度調査)2位はタイ、3位にハワイ、4位にフィリピンと続きます。

マレーシアは収入証明のハードルが同じ東南アジアのタイやフィリピンよりも高く、ロングステイ用のビザの期限が10年(更新制)です。タイやフィリピンは10年以上ロングステイできるビザや永住権もありますが、マレーシアは情勢次第で10年で更新できなくなる可能性もあります。

しかし日本人にも馴染みのある首都クアラルンプールやジョホールバル、ペナン島などの治安は良く、物価もインフレ気味とはいえ安めです。投資家の海外移住先としてもマレーシアを注目している人も多いのではないでしょうか。

本記事ではマレーシアのロングステイの具体的な方法と、マレーシアのロングステイのメリット・デメリットをご紹介します。

マレーシア
(画像=Getty Images)

10年滞在できるリタイアメントビザMM2Hをとる条件

MM2Hとはマレーシア・マイセカンドホームの略です。年齢制限もなくマレーシアと国交のある日本ならば基本的に誰でも申請できる長期滞在ビザです。ただし永住権ではなく、あくまでも10年限定(更新は認められれば可能)です。申請者は配偶者と21歳未満の子供、60歳以上の両親を同行させることが可能です。

マレーシアのMM2Hがタイやフィリピンよりもハードルが高いとよく言われる理由は、経済的な収入証明です。50歳未満の方は、最低50万リンギット(日本円で約1350万円)以上の財産証明と月額1万リンギット(約27万円)の収入証明が必要です。仮承認がおりた後はそのうち30万リンギット(約810万リンギット)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要があります。2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費目的に15万リンギットを引き出すことが可能。50歳以上の方は、最低35万リンギット(約945万円)以上と月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明、又は年金証明が必要です。仮承認後は15万リンギット(約405万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要があります。

投資家が注目すべきなのは「財産は預金・有価証券が含まれる」というところです。例えばタイに長期滞在できるタイランドエリートならば、10年の滞在期間があるプランだと100万バーツ(約340万円)を入会金として納めなければいけません。タイの50歳以上が申請できるリタイアメントビザでも80万バーツ(約275万円)をタイの銀行口座に預金することが条件です。

投資家の海外移住にはタイがオススメ?「タイランドエリート」というプログラムについて

しかし、マレーシアならば日本の金融資産を有り体にいえば「見せ金」として用意できれば、金融資産を十分に持っている証明はクリアすることができます。

例えばインデックスファンドを積み立てて簿価が50歳未満なら50万リンギット、50歳以上でも35万リンギット以上あれば良いことになります。ただし非居住者となると日本の金融機関の口座を閉じなければいけないこともあり、額によっては含み益に対して課税までかかるため注意が必要です。

参考:マレーシアMM2H公式

マレーシアの概要

マレーシアは東南アジアの中心に位置しています。マレー半島とボルネオ島の一部が国土で人口は3000万人ほどです。多民族国家でマレー系、中国系、インド系、多数の先住民で構成されています。

自然も豊かですが、首都のクアラルンプールやシンガポールに近いジョホールバルなどは、近代的なショッピングモールなどもあります。宗教はイスラム教ですが、信仰の自由が認められており、仏教・キリスト教・道教・シーク教などの人もいます。イスラム圏の中でも日本人に馴染みやすい国です。

英語は公用語ではないものの、異民族同士のコミュニケーションで英語が使われることも多いため、英語が通じやすいのもロングステイしやすい理由のひとつです。

マレーシアのロングステイのメリット・デメリット

マレーシアのロングステイのメリットとデメリットをご紹介します。マレーシアはロングステイ先として安定して1位の人気があり、あまりデメリットはありません。しかしインフレで物価は少し上昇気味です。

マレーシアのメリット

マレーシアの物価は日本の1/2〜1/3程度です。輸入品や日本食などは他のアジア諸国と同様、物価は高め。しかし、それでも日本では高価なプール付きの高層コンドミニアムにも10万円以下で住むことができます。家賃に対して住環境が良いのはマレーシアの人気の理由のひとつです。治安もアジア圏の中では良い方で気候も暖かく親日的です。

またマレーシアは教育移住先としても人気で、インターナショナルスクールに子供を通わせる人もいるほどです。

マレーシアのデメリット

マレーシアのMM2Hでロングステイをしてみたものの、結局日本に帰国する人も多いという現実があります。

マレーシアは年々物価が上昇しており、日本食中心の食生活だと日本よりも高くついてしまうことも珍しくありません。円安とインフレでマレーシアでのリタイア生活を続けるのが難しくなる人も多く、日本の地方都市の方が生活費が安かったという声もあります。

ライフスタイルによって生活費は変わってくるため、実際にロングステイする前に2〜3ヶ月ほどの短期滞在をしてみてからMM2Hを申請しても遅くはないでしょう。

マレーシアは観光ビザなしでも90日まで滞在可能です。実際に2ヶ月〜3ヶ月ほど滞在してみて、本当にマレーシアがあっているかどうかを確認してみることで、ミスマッチを防ぐことができます。

物価が安いからというだけでは選べなくなった東南アジア

2000年代から2010年代前半までマレーシアを含む東南アジアは、物価が安く暮らしやすいという理由でロングステイ先として選ぶ人が多かったのですが、円安とインフレで思ったよりもお金がかかるという理由で帰国していく人も珍しくありません。マレーシアでもタイでも、日本と同じ生活をしようとすると割高になってしまうことも多いのです。

確かにコンドミニアムの設備などは日本に比べコストパフォーマンスも良いのですが、結局はどのようなライフスタイルを送るかでマレーシアが合っている国なのかどうかを自分で判断する必要があります。マレーシアの多民族の雰囲気や暖かい気候、現地の文化などを楽しめる人が海外移住に向いています。

マレーシア下見にはエアビーがおすすめ

最近ではマレーシアに限らず東南アジアではエアビー(民泊)でお試し滞在できます。1泊3000円以下で泊まれるところもあります。まずは下見も兼ねて一度、短期滞在して現地で生活してみることをおすすめします。

東南アジアだけでもタイ・フィリピンなどと迷う場合は実際にそれぞれ滞在してみてからロングステイ先を決めると自分に合った国を選べます。

ロングステイのビザの条件なども重要ですが、それ以上に実際に生活してみて馴染む国や土地を下調べする方が後悔せずに満足できるところを選べるでしょう。

まとめ

マレーシアは日本人のロングステイ人気ランキングで1位をとり続けている国です。MM2Hで10年間ロングステイすることができます。

暖かい気候や比較的、安い物価、自然などに恵まれており多民族国家で異文化にも触れやすい環境です。しかし物価は年々、上昇しているため実際に短期で滞在してみて本当に自分に合った国かどうか下調べをすることが大切です。(提供: The Motley Fool Japan


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。