最近は、各地方都市でも地価上昇が顕著です。そのため、「不動産が割安な地方の方が大きなチャンスなのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、不動産投資のセオリーでいえば、地方都市への投資はあまりおすすめできません。その理由について解説します。

不動産投資の生命線はエリアの人口動態

地方の地価,投資
(写真=cowardlion/Shutterstock.com)

三井住友信託銀行が公表した調査月報(2018年7月号)の三大都市圏と地方の公示地価の動向は、2010年ごろから2018年にかけて、どちらも緩やかな右肩上がりです。2018年、地方圏は26年ぶりにマイナスを脱したほか三大都市圏トータルの上昇率が緩やかになったため、都市圏・地方圏の格差は縮小傾向にあります。

地方圏の地価が上昇した背景には、地方圏の景気回復や金融緩和政策による低金利融資の増加、好調なインバウンドなどが考えられるでしょう。ただし、地方への不動産投資は慎重になるべきでしょう。なぜなら、不動産投資の生命線はエリアの人口動態だからです。人口が増えるエリアでは、空室リスクが下がり、賃料も維持しやすくなります。

逆に、人口が減るエリアでは苦しい運営になる可能性が高まるでしょう。少子化によって人口が減少している日本の10年間(2020~2030年)の人口推移では、三大都市圏は微減程度で済んでいるものの、地方圏は急減とその差は明白です。2010年の人口を100とした場合、地方の人口は90以下に落ち込みます。(参照:三井住友信託銀行の前出資料)

少子化による人口減少が加速した場合には、さらに地勢リスクが高まる可能性があります。そのため、安定した不動産投資を目指す場合には、地方圏ではなく三大都市圏に投資をした方が効率的といえるでしょう。

東京、大阪、名古屋……三大都市それぞれの好材料

三大都市では、数十年単位で見ても人口の変動が少なく安定した賃貸需要が期待できます。加えて、それぞれが不動産投資に適した好材料を有しています。各都市の好材料を見ていきましょう。

東京

東京
(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

東京駅前や日本橋、虎ノ門、新宿、渋谷などの重要エリアで、大型開発が進行中です。次世代に対応した先進都市になることが予想されているため、今後も賃貸需要やある程度の地価の安定が期待できます。

大阪

大阪
(写真=PIXTA)

大阪駅周辺のうめきたや2025年大阪万博の会場である夢洲をはじめとする大型再開発、主要路線の整備が進行中です。また、大阪は国内でも有数のインバウンド好調エリアです。こういった背景を考えると、今後も賃貸需要や地価上昇が期待できます。大阪はIR(カジノを含む統合型リゾート)の候補地でもあります。決定すれば勢いが増すことでしょう。

名古屋

名古屋
(写真=Richie Chan/Shutterstock.com)

品川・名古屋では、2027年に時速500キロメートルで走行するリニア新幹線の開業が予定されています。名古屋駅がターミナル駅となるため、ターミナル駅としてふさわしい乗り換え利便性を向上、大規模地震に備えた防災性の高い空間作りなどの取り組みが行われています。開発による利便性の向上に加え、賃貸需要や地価上昇が期待できるでしょう。

三大都市の中でも、都心部・中心部へ投資することが重要

立地適正化計画をご存じでしょうか? これは、住居や医療、福祉、商業、交通機関等を一定の範囲内にまとめることで、コンパクトな街をつくる考え方です。少子高齢化の影響が大きい過疎地域では、インフラ整備などで自治体の財政圧迫が深刻で、コンパクトな街にして市街地の空洞化や財政圧迫を防ぐことを目指しています。

地方圏は、立地適正化計画で資産価値が下落するエリアが多くなるリスクを抱えていますが、東京・大阪・名古屋の三大都市でも、エリア次第ではリスクがないとは言い切れません。そのため、三大都市の中でも中心部、都心部へ投資をした方がリスクを軽減できます。

東京よりも大阪や名古屋への投資が有利?

三大都市の中でも、どの都市に投資するのがいいのでしょうか?利回りを重視するのであれば、物件価格が高止まりしている東京よりも、比較的安い大阪や名古屋の方が有利といえます。物件を購入した時期によっては、家賃収入というインカムゲインだけではなく、譲渡益というキャピタルゲインも期待できるため、購入するタイミングをしっかり見極めながら不動産投資をはじめていきましょう。(提供:Braight Lab

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