working capital
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ケース① 支払いが早く入金が遅いため多額の運転資金が必要なA社
事業の状況を確認しながら必要資金を柔軟に算出し支援

企業においては、商品・材料を仕入れて販売し、売上代金を回収するより前に仕入代金の支払いが先行するのが一般的である。

小売業や飲食業では、販売と同時に現金回収できることが多い。しかし、その他の業種で販売先が法人であれば、大抵は双方で取り決めた取引条件に基づき代金が入金される。

棚卸資産は常に保有しなければならないため、支払いが先行し入金が後になる。これにより、収支のズレの分だけ資金繰りが苦しくなる。このズレは経営を続けていくうえで経常的に発生するもので、これが経常運転資金となる。

経常運転資金は、企業から提出された決算書あるいは試算表から次の式で計算できる。

・売上債権(受取手形、売掛金)+棚卸資産(商品、製品、原材料、仕掛品) -仕入債務(支払手形、買掛金)

図表1のA社では、受取手形2000万円+売掛金2500万円+商品1500万円-買掛金1800万円=4200万円と導き出せる。

近代セールス
(画像=近代セールス)

企業としては、売上債権は「販売先から入金を待たされている」、棚卸資産は「販売先のためにお金を寝かせている」、仕入債務は「仕入先へ支払いを待たせている」という状態にある。したがって、売上債権+棚卸資産が仕入債務を上回るなら、それだけ資金繰りを悪化させているのだ。

それを改善するには、売上債権の早期回収・棚卸資産の圧縮・仕入債務の支払条件改善が有効だが、実現はそう容易ではない。加えて、経常運転資金は手持ちの資金で補いたいが、多くの中小企業にはそんな資金的余裕はない。

手形書替時に再度経常運転資金をチェック