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(画像=fizkes/Shutterstock.com)

ケース④ 業容はプラスだが経営者の個人貸付が返せないD社
経常運転資金相当分を融資し経営者借入金の減額を提案

中小企業においては、資金面で法人と個人を明確に分離することが難しい場合が多い。そのため、経営者が自社へ個人の資金を貸し付けるケースは珍しくない。

特に小規模企業は、手持ち資金に余裕がないことや、資金繰りの見通しが正確でないため、急な支払いに社内の資金だけでは対応できないことが多い。この結果、徐々に経営者が立て替えた経費が増え、貸借対照表には経営者からの借入金が増えてしまう。

日頃、金融機関と接触が少ないと、金融機関からの資金調達は面倒という理由で、個人貸付を行う経営者も多い。また、経営者が個人的に知人や金融会社から借り入れた資金を、あたかも経営者が貸し付けたかのように見せかけていることもある。あるいは金融機関からの資金調達が何らかの理由で不可能なため、やむを得ず個人で貸し付けていることも考えられる。

経営者が行った貸付は企業から見れば借入金である。短期・長期借入金の中に金融機関からの借入金と一緒に計上されたり、役員借入金などの勘定科目で分けて計上されたりすることもある。自社への貸付を行うとなかなか返済が進まない企業が多いので、固定負債として計上されていることも多い。

利益が出ているのに資金繰りは悪化