馬が好きであれば、自分が競走馬の馬主になる姿を夢見たことがあるのではないでしょうか。富裕層の趣味や資産運用というイメージが強い馬主ですが、特別な資格は必要ありません。ただし、馬主になるためのさまざまな要件を満たす必要があります。

実際に、どのような要件を満たせば馬主になれるのか確認していきましょう。

ロマンある資産運用の一つとして馬主になるという選択肢

馬主,条件
(写真=Mick Atkins/Shutterstock.com)

馬主になると、レース出走による賞金や、種牡馬としての売却益が得られます。また、馬主は不動産投資などと違い、愛馬の成長や走りに胸を躍らせ、活躍に一喜一憂するというロマンもあるのが特徴です。もしかすると、自分の馬がダービーに出走できるようになるかもしれません。

このように夢のある馬主になるためには、どうすればよいのでしょうか。

競走馬のオーナーになるには、まず馬主登録を受けなければなりません。馬主として登録されるための要件は、中央競馬(JRA)と地方競馬でそれぞれ異なります。馬主登録の要件を満たしていれば、誰でも申請を行えます。JRAの場合、年3回の審査委員会で、馬主となる資格があるかどうか判断されることとなります。

馬主になるための条件

JRAの馬主は、個人馬主、組合馬主、法人馬主の3つに分けられます。それぞれの馬主になるための条件を見ていきましょう。

個人馬主

JRAに登録されている馬主のうち、85%が個人馬主です。

個人馬主になるには、年間の所得金額が過去2年に渡って1,700万円以上でなければなりません。さらに、今後も継続的に同等の所得を得られる見込みのある人に限ります。また、不動産、預貯金、有価証券などの資産額が7,500万円以上あり、この資産を継続的に保有できる人に限られます。

組合馬主

組合馬主は、競走馬を共同で所有し、JRAに出走させることを目的とした少人数のグループで馬主となります。個人馬主より、一人あたりの所得額が低くても馬主になれるのが特徴です。仲間で馬主活動ができる楽しみもあります。ただし、組合馬主の馬主は組合自体であり、組合員個人が馬主に登録されるわけではない点に注意しましょう。

組合は3名以上10名以下で構成されます。組合馬主の場合、組合員それぞれの所得は過去2年いずれも900万円以上でなければならないと定められています。さらに、この所得が継続する見込みがある場合に限られます。また、組合の財産として、1,000万円以上(各組合員の出資比率が10%以上50%未満)の組合名義の預貯金が必要です。

法人馬主

競馬事業を目的とした法人が馬主登録するものです。法人としての条件と、代表者個人の登録条件があります。

法人としては、1,000万円以上の資本金または出資金が必要です。また過去2年の決算などの財務内容も審査対象となります。

法人馬主の代表者は、すでにJRAの個人馬主であり、かつ法人馬主の申請時にも個人馬主の要件を満たしていなければなりません。また、法人の代表権を持っていること、出資額のうち50%以上を出資していることも要件となります。

共通して必要なことも

上記の条件のほかに、個人、組合員全員、法人の役員全員が満たしていなければならない条件もあります。成年被後見人でない、禁錮以上の刑に処せられたことがない、競馬法などの規定違反で罰金刑に処せられたことがないなどの細かい規定があるため、馬主になることを考える際には確認しておきましょう。

審査も厳しくまとまった資産も必要な馬主制度

馬主登録の条件を満たすだけでも、ある程度まとまった金額の所得や資産が必要です。さらに、馬の購入費用や飼育費などの維持費もかかります。2018年時点で、JRAの馬主登録数は2,473名と決して多い数ではありません。競走馬への投資はハードルの高い資産運用であるといえるでしょう。だからこそ、馬主として認められるだけで、それ自体がステータスになるのです。

憧れの馬主になるには慎重な判断を!

16世紀のイギリスが発祥とされる近代競馬は、王侯貴族が自分の馬を競い合わせることから始まりました。競走馬を所有することは伝統と格式のある資産運用方法と言えるかもしれません。投資先として、あるいはステータスの一つとして、馬主になるという選択をしてみてはいかがでしょうか。(提供:ANA Financial Journal

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