後継者決定後の環境整備
(画像=PIXTA)

【今回の事例】
X社(建設業)の代表取締役A氏から「来年3月の決算終了後に長男Bへ事業を承継するが、それまでの間、具体的に何を行えばよいのか」との相談を受けた

*規模:売上高5億円/当期利益1000万円/資本金1000万円/純資産2億円/自社株評価(簿価)1億2000万円/従業員20名/昭和63年4月設立

*役員構成:代表取締役社長A氏(68歳)/専務B氏(A氏の長男、後継者43歳)/取締役C氏(A氏の妻、65歳)

*株主構成:A氏50%/B氏20%/C氏10%/D氏5%(A氏の知人、68歳)/E氏5%(A氏の実兄、70歳)/F氏5%(A氏の実弟、66歳)/G氏5%(A氏の実弟、63歳)

今回の事例は、事業承継の三つの柱である「だれに」は長男に、「いつ」は来年3月の決算終了後と、ある程度決まっている状況での相談です。

本連載第2回(5月1日号)で説明したように、事業承継支援では「経営の承継」と「財産の承継」を一体的に解決していかなければなりません(図表1)。財産の承継として自社株式をどのように引き継ぐかは、これまで何度か事例をもって説明したとおりです。もう一方の経営の承継にあたっては、現経営者が後継者にとって働きやすい環境を作ることも必要です。そのためには、どのようなことを現経営者が整備しておかなければならないか、以下に説明していきます。