老後資金を作る手段として注目されているiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)を始めようと思っている人も多いのではないだろうか。しかし、始めるにあたってどこでiDeCo口座を開設するかは大きな問題となる。今回はiDeCoの口座開設に適した金融機関を、銀行と証券会社、特にネット証券を比較しながら紹介していこう。

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(画像=PIXTA)

ネット証券会社の特徴比較 iDeCoおすすめ度ランキング

ネット証券は、証券会社の中でも手数料が安く、商品も多いのでおすすめなのだが、会社も数多く存在する。iDeCoを始めるなら、どの会社を選べばいいのだろうか。主なネット証券を比較しランキング付けしていこう。

  
主なネット証券の手数料・取り扱う投資信託数(2019年6月4日現在)
口座管理料(月額) 加入・移換時の手数料 運営機関変更時の手数料 投資信託
164円 2,777円 4,320円 83本
164円 2,777円 4,320円 11本
164円 2,777円 4,320円 31本
164円 2,777円 4,320円 24本

※口座管理料と加入・移管時の手数料は、公的機関と運営会社に支払う額の合計。そのうち運営証券会社に支払う手数料は無料。

1位 商品ラインナップの豊富さは随一 SBI証券のiDeCo

SBI証券の特長は、なんといっても商品ラインナップの豊富さだ。投資信託だけで83本も揃っているため、自分に合う商品を選ぶことができる。これだけ商品があるとどれを選んでいいのかわからなくなるという人には、簡単な質問に答えるだけでおすすめの運用商品を選んでくれるロボアドバイザー「SBI-iDeCoロボ」もあるので安心だ。ロボアドバイザーはSBI証券に口座を開設していなくても無料で利用できるため、iDeCoに興味を持ったらまずは無料アドバイスを受けてみるといいだろう。

初心者向けに選出された株を購入した方を対象に、買付手数料の全額キャッシュバックするキャンペーンを2019年11月29日(金)まで実施している。

2位 厳選した商品と丁寧なサポートが魅力 松井証券のiDeCo

松井証券のiDeCoで選べる投資信託は11本と少ない。しかし、信託報酬が最安クラスで魅力的なものだけを厳選しており、他のネット証券会社でも人気の商品のみを扱っている。創業100年の歴史を持つ松井証券が自信を持って勧める投資信託だけが揃っているため、選びやすいのが魅力だ。電話やメールを使ったサポートにも定評があり、投資初心者にも優しい証券会社と言える。

3位 無料セミナーやスタートガイドで初心者も安心 楽天証券のiDeCo

投資初心者でも安心してiDeCoを始められるよう、無料セミナーやスタートガイドが充実しているのが楽天証券だ。WebセミナーではiDeCoの基礎知識から商品解説まで、あらゆる疑問を解決してくれる。またマイクロソフトやアップルなどの米国の有力企業に投資できる「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)」など、魅力的な商品も多い。楽天バンガードシリーズは、楽天でしか買えない投資信託であり、これに魅力を感じた場合は楽天を選ぶのが正解だ。

楽天証券では、口座を新規開設した方を対象に各種取引で最大100,200円を獲得できるキャンペーンを10月31日まで実施している。

4位 低コスト商品を中心に厳選 マネックス証券のiDeCo

マネックス証券の魅力は、低コスト商品を厳選しており選びやすいラインナップになっていることだ。現在24本の投資信託から選べるが、信託報酬率が年0.15%未満のものなど、運用コストのが低いものが揃っている。iDeCo専門スタッフが対応してくれるお問い合わせダイヤルは、土曜日も受付をしている。マネックスアドバイザーという専用のロボアドバイザーがプランを提案してくれるなど、サービスも充実している。

マネックス証券では、新規口座開設をするとお申込日の翌月末までの日本株の現物株式買付手数料および投資信託買付時の申込手数料が全額キャッシュバックされるキャンペーンを開催中だ。

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の開設方法

それでは、実際にiDeCoを始めるための口座開設方法と、銀行など他の金融機関でiDeCoを行っている人が、ネット証券に乗り換える場合の変更方法を紹介していこう。

1 窓口となる金融機関を選ぶ

iDeCoを始めるにあたり、まずは窓口となる金融機関を決めて口座を開設する必要がある。取り扱い金融商品や手数料などを比較し、自分に合う金融機関を選ぶ。その金融機関の公式サイトにある口座開設ボタンをクリックし、必要事項を入力して口座を開設しよう。同時に資料請求ボタンでiDeCoの資料を請求しよう。

2 積立する金融商品と金額を決める

次に、自分が積み立てをする金融商品と積み立てる額を決める。掛金は、毎月5,000円以上1,000円単位で金額を自分で設定できる。上限額は職業などによって異なるため、会社員の場合は勤務先の総務や人事などに確認しておこう。

3 iDeCoの申込書類に必要事項を記載して郵送する

掛金や金融商品などの必要事項を記入し、証券会社に郵送する。郵送された書類に基づき、証券会社側で加入資格などの確認が行われる。確認・手続きが完了すると通知書が送られてくるため、内容に間違いがないか確認しよう。

4 運用スタート

毎月の掛け金の配分や変更、商品の預け替えなどの設定は、ネット証券会社ならWebサイトから手軽に行うことができる。こまめに運用状況などをチェックしておこう。

すでにiDeCo口座を持っているが、金融機関を乗り換えたい場合

すでにiDeCoで運用を行っているが、違う金融機関に乗り換えたい場合は、新しく乗り換える金融機関に資料を請求し、「加入者等運営管理機関変更届」などの必要書類を提出するだけでいい。現在利用している金融機関で手続きを行う必要はないため、気軽に変更できる。

ただし、変更には手数料が必要なうえ、移管する際は現在の資産をいったん売却し、現金化する必要がある。相場の状況によっては損失が出ることもあり、売却に伴う信託財産留保額を支払わなければならない場合もある。できるだけ乗り換えをしなくてもいいように、最初の金融機関はしっかりと考えてから選びたい。

iDeCoを比較するなら、まずは資料請求

ここまでiDeCoに適したネット証券会社を紹介してきたが、この記事だけでは1社に絞ることができないという人もいるだろう。そんな時は、気になる証券会社にiDeCoの資料を請求してみることをおすすめする。

資料請求は、各ネット証券のWebサイトで口座開設をした後、「iDeCo資料請求お申込み」をクリックするだけで完了だ。iDeCo口座ではなく証券口座を開設するだけなら維持費等の費用は発生しないため、気軽に資料請求をしてみてほしい。(ZUU online 編集部)

紹介したネット証券会社一覧

商品ラインナップの豊富さは随一 SBI証券のiDeCo

厳選した商品と丁寧なサポートが魅力 松井証券のiDeCo

無料セミナーやスタートガイドで初心者も安心 楽天証券のiDeCo

低コスト商品を中心に厳選 マネックス証券のiDeCo

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の概要

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、加入者が毎月一定の金額を積み立てし、定期預金・保険・投資信託などの金融商品を自分で選んで運用する制度だ。老後資金の形成を目的としているため、積み立てた資産は原則60歳になるまで引き出せない。

積立金額は全額所得控除の対象となり、運用で得た利益は非課税だ。加えて、受取時は公的年金等控除・退職所得控除の対象となるなどの税制優遇があり、預貯金や通常の資産運用よりも利益が出やすいのが魅力と言えるだろう。

iDeCoは月額5,000円から始めることができ、それ以上積み立てたい場合は1,000円単位で上乗せできる。上限額は職業などによって異なり、企業年金のある会社員は月額1万2,000円まで、それ以外は月額2万3,000円までだ。

運用できる金融商品は元本保証のある定期預金や保険のほか、投資信託も選べる。投資信託は元本保証がない分リスクを伴うが、うまく運用できれば定期預金よりも効率良く資産を築くことができる。

銀行と証券会社のiDeCo口座 メリット・デメリット比較

銀行でiDeCoを開設するメリット・デメリット

iDeCoを始めるには、まず金融機関で口座を開設し、運用する金融商品を選ぶ。口座を開設する金融機関は、数ある証券会社や銀行などから選ぶことができるが、どこが自分に適しているだろうか。まずは、銀行と証券会社のメリットとデメリットを比較していこう。

銀行を選ぶメリットは、身近な金融機関であるがゆえに安心感があることだ。預貯金口座を開設している銀行で、気軽にiDeCoについて聞くこともできる。信用金庫などなら、自宅まで担当者が来てくれるのもメリットだ。証券会社は、投資をしたことがない人にとっては身近ではない分、敷居が高く感じられるかもしれない。その点では、普段預貯金の出し入れなどで利用している銀行でなら、気軽にiDeCoを始められるという人も多いだろう。

しかし、銀行は証券会社より手数料が高く、選べる金融商品が少ないというデメリットもある。

ネット証券のiDeCoは銀行よりも手数料が安いのが魅力

まずは、手数料を比較してみよう。証券会社のなかでもネット証券のiDeCoの場合、加入時に支払うのは2,777円だ。運用中毎月支払う手数料も、ほとんどのネット証券では最低額の167円だ。それに対して銀行の場合、加入時手数料は同じだが、運用手数料はみずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行が422円とネット証券よりも高い。その他の銀行も軒並み手数料が高く、中には600円以上かかる銀行もある。

商品ラインナップも証券会社の方が豊富

次に、商品ラインナップを見てみよう。みずほ銀行の場合、投資信託が14本と定期預金が1本の計15種類から選ぶことができる。三菱東京UFJ銀行の場合は、定期預金や利率保証型積立(生命・傷害)保険など元本保証型が7本、元本保証型ではない投資信託などの商品が17本だ。銀行らしく元本保証型の定期預金などに力を入れており、投資信託の本数は少ない傾向にある。

それに対して、例えばSBI証券は、投資信託だけで83本も揃っている。楽天証券でも投資信託などが30本以上あり、自分に合った金融商品が選ぶことができる。

数だけでなく、商品自体も魅力的だ。各証券会社はそれぞれiDeCo向けの金融商品ラインナップに力を入れており、その証券会社でしか購入できない投資信託もある。たとえば、楽天証券の「楽天バンガードシリーズ」は、アップルやアマゾンなど世界的に有名なアメリカ企業に投資できるとして話題になった。

元本保証の良い点は「安心感」だが、その分利回りは低い。iDeCoの特徴である積極的に資産形成ができるという点を生かすなら、やはり投資信託のラインナップが充実している証券会社のほうが有利と言えるだろう。

このように、銀行と証券会社はそれぞれメリットとデメリットがあるが、手数料や商品ラインナップの豊富さから考えると、証券会社のメリットのほうが大きい。もちろん元本割れの可能性もあるが、投資信託は比較的リスクが少ないとされる投資だ。iDeCoで老後資産をより積極的に築いていきたい場合は、投資信託が豊富に揃う証券会社を選んだほうがいいだろう。

SBI証券iDeCoの「投資信託」購入金額人気ランキング(2019年6月1日~6月30日)

順位 ファンド名 基準価値 分類 トータルリターン(1年)
1
農林中金ー農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド 1万2386円 国際株式 12.34%
2
三井住友DSー三井住友・DC外国リートインデックスファンド 1万2184円 国際REIT 5.30%
3
ニッセイーDCニッセイJ-REITインデックスファンドA 1万2315円 国内REIT 13.77%
4
野村ー野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け) 1万8157円 国際債券 2.96%
5
キャピタル・インターナショナルーキャピタル世界株式ファンド(DC年金用) 1万4401円 国際株式 3.65%

1位 農林中金―農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド

米国の厳選した企業に長期投資することで、投資信託財産の中長期的成長を目指すアクティブファンド。農林中金バリューインベストメンツ株式会社が投資に助言を行い、継続的に利益を生み出すと予測される企業を、「高付加価値」「競争優位」「長期的な成長」という3つのポイントから評価し、20〜30社を厳選して長期的に投資を行う。信託報酬は0.972%。運用方式はマザーファンド方式である。

2位 三井住友DS―三井住友・DC外国リートインデックスファンド

S&P先進国REIT指数をベンチマークとし、これに連動する投資成果を目指すインデックスファンド。純資産総額は堅実に増え続け、40億円を突破している。信託報酬は0.2916%以内だ。運用方式はファミリーファンド方式であり、原則として対円での為替ヘッジを行わない。

3位 ニッセイ―DCニッセイJ-REITインデックスファンドA

ニッセイJ-REITインデックスマザーファンドへの投資を行い、東証REIT指数の動きに連動する運用成果を目指すインデックスファンドである。信託報酬は0.27%以内。運用方式はファミリーファンド方式である。

4位 野村―野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)

野村アセットマネジメントが提供する確定拠出年金向けの専用ファンド。外国の公社債を主要投資対象とし、FTSE世界国債インデックスをベンチマークとする、中長期的な成長を目指したインデックスファンドである。純資産総額が340億円を突破しており、ランクインした他のファンドよりも群を抜いて高い。運用方式はファミリーファンド方式。信託報酬は0.2268%と、同種ファンドでは最低水準であり、長期投資に向いているといえよう。

5位 キャピタル・インターナショナル―キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)

キャピタル世界株式マザーファンド受益証券を主要投資対象とするファンド。キャピタル・グループのグローバルな運用力に加えて、ポートフォリオ・マネージャーを複数人採用することで、投資対象の分散を図っている。信託報酬は1.5406%程度と他のファンドに比べると高い。運用方式はファンド・オブ・ファンズ方式。

SBI証券iDeCoの「投資信託」トータルリターン(1年)ランキング(2018年7月1日~2019年6月30日)

順位 ファンド名 基準価値 分類 トータルリターン(1年)
1
ニッセイー<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド 1万8181円 国内REIT 13.78%
2
ニッセイーDCニッセイJ-REITインデックスファンドA 1万2315円 国際REIT 13.77%
3
農林中金ー農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド 1万2386円 国際株式 12.34%
4
大和ーiFree NYダウ・インデックス 1万6454円 国際株式 8.74%
5
三菱UFJ国際ー三菱UFJ純金ファンド 1万2456円 コモディティ 7.71%

1位 ニッセイ―<購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド

国内の不動産投資信託証券に投資を行い、東証REIT指数に連動する運用成果を目指すインデックスファンドである。純資産総額が順調に増え続け、すでに100億円を突破。J-REIT市場は、世界的な長期金利が低下するなか、利回り水準が魅力的なことや着実な分配金成長が評価され、堅実に推移している。信託報酬は0.27%以内。ファミリーファンド方式で運用を行う。

2位 ニッセイ―DCニッセイJ-REITインデックスファンドA

購入金額人気ランキングで3位にランクインしており、トータルリターンが年10%を超えている。信託報酬も相対的に低水準なので、長期投資に向いたファンドだ。

3位 農林中金―農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド

購入金額人気ランキングでは1位を獲得しており、トータルリターンでは年12%以上と、人気と実績を兼ね備えたファンドである。純資産総額が20億円と、他のファンドと比べるとまだ規模としては小さいが、今後ますます成長が期待できるアクティブファンドだろう。

4位 大和―iFree NYダウ・インデックス

大和証券投資信託委託株式会社が運用を行っている。IMB、アップル、インテルといった米国株式に投資し、ダウ・ジョーンズ工業株価平均に運用成果を連動させることを目指すインデックスファンドだ。信託報酬は0.243%。ファミリーファンド方式で運用を行っている。

5位 三菱UFJ国際―三菱UFJ純金ファンド

「ファインゴールド」という愛称で呼ばれており、純金上場信託を投資対象として国内の取引所の金価格の値動きを目指すファンド。現物投資として人気のある金を年金運用に組み込むことができる。信託報酬は0.054%程度だ。

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