生命保険には、積立(貯蓄)型と掛け捨て型があります。「積み立て」と聞くとお金が貯まっていく印象を、「掛け捨て」と聞くとお金が無くなる印象を持ち、積み立てるほうに魅力を感じるかもしれません。そのためか、掛け捨て型(27.5%)よりも貯蓄型(65.2%)に魅力を感じる人が多いというデータ(生命保険文化センター調べ)があります。実際にはどのような違いがあるのでしょうか。

生命保険の積立と掛け捨ての違いはそもそも何?

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(写真=G-Stock Studio/Shutterstock.com)

保険商品には、保障機能と貯蓄機能の2つの役割があります。保障機能は、万が一の場合にお金を受け取ることができる機能です。貯蓄機能は、万が一のことが起こらなかった場合などにお金を受け取ることができる機能です。

積立型の生命保険には、保障機能と貯蓄機能の両方が備わっています。一方の掛け捨て型の生命保険には、保障機能しか備わっていません。

積立型の生命保険と掛け捨ての生命保険の代表的な商品

積立型の生命保険の代表的な商品は、終身保険などです。

終身保険の保障期間は一生涯です。被保険者が亡くなると、契約時に定めた死亡保険金を受け取ることができます。一般的な終身保険では、保険料の払込期間を終えてから解約をした場合、解約返戻金(へんれいきん)が既払込保険料(それまでに支払った保険料の合計額)と同等かそれ以上になることが多くなっています。

掛け捨て型の生命保険の代表的な商品は、定期保険などです。定期保険の保障期間は、契約で定めた一定期間です。一定期間内(保障期間内)に被保険者が亡くなると、契約時に定めた死亡保険金を受け取ることができます。保障期間内に亡くならなかった場合、一円も受け取ることができません。

積立型と掛け捨て型の保険のメリット・デメリット

積立型と掛け捨て型の保険料にはどのくらいの差があるのでしょうか。年齢を40歳、性別を男性、死亡保険金を1,000万円、保険料支払いの期間を20年とした場合、ある保険会社の試算では、次のようになります。

終身保険:毎月34,510円 
定期保険(保障期間20年):毎月2,886円

保障期間が異なるので金額も異なるのは当然だと考えるかもしれません。ですが、どちらも契約から20年経過した60歳時に亡くなっていなかったときを想像してみましょう。定期保険では、保障期間が終わり、一円も受け取ることなく保険契約は終了します。終身保険では、その時点で解約をすると約860万円の解約返戻金を受け取ることができます。終身保険の保険料は毎月34,510円なので、既払込保険料は828万2,400円(34,510円×12ヵ月×20年)です。支払った保険料以上の解約返戻金を受け取ることができます。どの生命保険会社でも、金額の大小はあれ同じ仕組みとなっています。

積立型の生命保険のメリットは、保障機能と貯蓄機能の両方がある一方、デメリットは保険料が高いことです。掛け捨て型の生命保険のメリットは、保険料が安いことですが、デメリットは貯蓄機能がないことです。

積立型の生命保険と掛け捨て型の生命保険の選び方

積立型の生命保険と掛け捨て型の生命保険のどちらを選んだほうがいいのでしょうか。掛け捨て型の生命保険料は、亡くならなかった場合にもったいないことは確かです。ですが、積立型の生命保険にも保険料の高さなどデメリットがあります。そのデメリットを克服できる場合は積立型の生命保険を選ぶ価値があるでしょう。

積立型の生命保険は、見方を変えると超長期の定期預金のようなものです。払込期間を終える前に解約すると、多くの場合は既払込保険料以下の解約返戻金を受け取り、元本割れすることになります。つまり、払込期間中は保険料を支払い続けられることが前提となっています。

積立型の生命保険料が高いか安いか、それはそれぞれの家計で確認してみるといいでしょう。毎月の生活費や住宅費、教育費、貯蓄などを除いた額が、長期間にわたって無理なく支払える保険料の金額を超えるのであれば、積立型の生命保険を選ぶ価値があると考えられます。ぜひ、家計をチェックしながら積立型の保険と掛け捨て型の保険のどちらが向いているのかを確認してみてください。(提供:ANA Financial Journal

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