個人年金保険は、「個人年金保険控除」と呼ばれる所得控除を使うことができます。

これは、生命保険や医療保険とは別枠で使うことが可能です。

今回は、個人年金保険控除の仕組みと計算方法法について解説します。

個人年金控除
(画像=Getty Images)

個人年金保険控除とは

生命保険料控除は次の3つに分類できます。

一般生命保険料控除

  • 生命保険(死亡保険)
  • 養老保険
  • 収入保障保険

介護医療保険料控除

  • 介護保険
  • がん保険
  • 医療保険

個人年金保険料控除

  • 個人年金保険

個人年金保険控除とは、その年に払い込んだ個人年金保険の一部または全部をその年の所得から控除できる制度です。

確定申告をすれば、所得税や住民税を減らすことができます。

また、サラリーマンであれば年末調整で還付が受けられます。

ただし、個人年金保険料控除を受けるためには、「個人年金保険料税制適格特約」を付け加えないといけません。

特約とは、生命保険のオプション契約のことです。

個人年金保険に税制適格特約をセットするためには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 個人年金保険の年金受取人が契約者またはその配偶者であること
  2. 個人年金保険の年金受取人は被保険者(必要な給付を受け取れる人)と同一人であること
  3. 個人年金保険の保険料払込期間が10年以上であること
  4. 年金の種類が確定年金・有期年金の場合は、年金受取り開始が60歳以降で、かつ年金受取期間が10年以上であること

所得税

個人年金保険控除の仕組みと計算方法
(画像=The Motley Fool)

住民税

個人年金保険控除の仕組みと計算方法
(画像=The Motley Fool)

個人年金保険料控除を受けるためには確定申告が必要

会社員や公務員が個人年金保険料控除を受ける場合、職場の年末調整で申請するだけで大丈夫です。

年末調整の際に、「給与所得者の保険料控除等申告書」に支払った保険料の金額を記入。

そして、「生命保険料控除証明書」を添付して提出します。

申請に必要な「生命保険料控除証明書」は、10月中旬~下旬に送られてくることが多いです。

この証明書には、すでに支払い込んだ金額だけでなく、年末まで払い込んだ場合の保険料も記載されています。

自営業者の場合は、確定申告の際に個人年金保険料控除の手続きを行います。

確定申告の時も「生命保険料控除証明書」の添付が必要。確定申告期間は2月16日から3月15日の間です。事前に書類を用意しておきましょう。

個人年金保険料控除を受けられない商品もある

個人年金保険料控除を受けられる商品

  • 定額個人年金保険(積立タイプ)

個人年金保険料控除を受けられない商品

  • 一時払い個人年金保険
  • 変額個人年金保険

個人年金保険料控除を受けられるのは、老後に向けて積み立てるなど長期間保険料を支払っていくタイプの定額個人年金保険です。

年金の受け取りは終身年金か、10年以上の受け取り期間がある有期年金になります。

一方、保険料を契約時に全額支払う一時払いの個人年金保険や変額個人年金保険は該当しないので注意しましょう。

将来の年金受取時に税金がかかる

税金の控除を受けながら老後資金を用意できる個人年金保険ですが、将来、個人年金を受け取る時に税金がかかることに注意しましょう。

かかってくる税金の種類は契約者と年金受取人の関係によって、次の2つに分けられます。

契約者(保険料を支払う人)=年金受取人

毎年受け取る年金の利益部分に所得税がかかります。

受け取った年金すべてに所得税がかかるのではなく、課税対象となるのは「年金受取り総額―必要経費」の部分です。

それまでに払い込んだ保険料は必要経費として計上できます。

たとえば、月額1万円の保険料で30年間納付した場合、

  • 1年間の納付保険料:12万円
  • 30年間の納付保険料総額:360万円

年金受給期間を10円間とした場合、年間36万円(360万円÷10)を必要経費として計上可能です。

1年間の年金受取りが45万円の場合、差額9万円(45万円ー36万円)にだけ税金がかかります。

契約者と年金受取人が異なる場合

年金受取り開始時点で贈与税がかかり、毎年受け取る年金にも所得税がかかります。

たとえば、個人年金保険の契約者は夫、年金の受取人は妻という場合です。

夫が妻に年金を受け取る権利を贈与したという扱いになり、初年度に贈与税が、2年目以降に所得税がかかります。

まとめ

個人年金保険は、定額個人年金保険(積立タイプ)が保険料控除の適用を受けることが可能です。

現在の低金利下で利息はほとんど期待できませんが、保険料を払い込む年の税金負担額が減ります。

税金控除分を考えると、老後資金を用意するのに定額個人年金保険は有効な手段といえるでしょう。

ただし特約をつける必要があるので、保険料控除を受けられるように、契約の際は必ず確認するようにしましょう。(提供: The Motley Fool Japan


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。