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(画像=Karramba Production/Shutterstock.com)

不動産の所有者の変遷や登記の時期から何が分かるのか

前回に続いて、不動産登記のワンランク上の活用方法について解説していく。

まず、権利部(甲区)で所有者の変遷を確認しよう。基本的な着眼点は前回説明したが、企業の代表者が所有していた不動産を、妻名義に変えている場合は要注意だ(図表1の❶)。夫である代表者が自社の倒産を予見し、資産隠しを目的に偽装離婚した妻へ財産分与したケースが実際にあるなど、倒産シグナルになり得るからだ。

善し悪しは別として、中小企業では代表者の妻を「監査役兼経理担当常勤取締役」などにしているケースが多い。代表者夫婦の離婚後も、それまでと同様に(元)妻を事務所内で見かけるような場合は、「今回不動産を奥様名義に変えられていますが、どういった事情があるのでしょうか?」と探りを入れ、納得できる理由かどうか確認しておく必要がある。

また、商業登記上で死亡が確認されていた前代表者の不動産について、没後数年が経過しているにも関わらず、相続人名義に変わっていないケースもある。急な相続でバタバタとしていたのか、相続税を払う余裕がなかったのかは分からないが、いずれにせよ好ましくない事象といえる。