後継者不足などによって事業を承継する人がいない場合や、企業を売却・買収したい場合には、「事業承継・M&Aエキスパート」に相談してみましょう。自分一人ではなかなか進まない手続きや、売却先・買収先の選定なども、プロに依頼することで効率的に行うことができます。ここでは、事業承継・M&Aエキスパートとはどのような資格で、どのようなことを相談できるのかご紹介します。

事業承継・M&Aエキスパートとは

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(写真=Freedomz/Shutterstock.com)

事業承継・M&Aエキスパートとは、事業承継やM&Aの専門知識を持つアドバイザーのことです。事業承継・M&Aエキスパートは、事業承継に悩む経営者の相談を受け、問題の解決を目指します。

事業承継・M&Aエキスパートの認定制度には、「事業承継・M&Aエキスパート」「事業承継シニアエキスパート」「M&Aシニアエキスパート」の3種類があります。事業承継・M&Aエキスパートは、基本的な知識を確認・習得するスタンダードな資格です。事業承継シニアエキスパートとM&Aシニアエキスパートの有資格者は、事業承継およびM&Aにおける実務を行えます。

事業承継は、計画から完了まで平均で5年から10年かかることも多く、労力がかかり過ぎてしまうため、経営者一人ではできることに限界があります。経営を引き継ぐ人や会社がすぐに見つかった場合でも、後継者の育成のためにさらに長い期間を要することもあります。事業承継問題はまだまだ先と考えている経営者も、着手が遅れてしまうとスムーズに引退することができないことも多々あるのです。

事業承継完了までの時間をなるべく短縮したい、事業承継に関する手続きの手間を軽減したい、会社の将来への不安を早い段階で解消したいと考えているのなら、これらの資格を有する事業承継のプロに相談してみましょう。

環境の整備・改善から承継完了までには長い時間がかかる

事業承継・M&Aの準備は、経営状況や経営課題の把握から始まります。そして、事業承継に向けた経営改善(組織の整備や不要な資産の処分など)を行います。経営をよりよい状態に導いたら、ようやく承継に向けた具体的な作業に進みます。親族や従業員への承継の場合「事業承継計画」を策定するのが一般的です。社外への引き継ぎを考えている場合には、ここでマッチングが実施されます。

マッチングにも問題がなければ、事業承継やM&Aの作業をさらに進めて完了します。このように、事業承継やM&Aは、社内の環境・経営状況の改善から始まるため、完了までに長い時間がかかってしまうのです。

どんなことを相談できる?

事業承継やM&Aを行うためには、さまざまな知識が必要になります。経営者個人の資産と会社の資産を切り分けたり、承継先を探したり、売却する場合には売却額を決定したりしなければなりません。これらには会計や法律の知識が必須となります。

事業承継・M&Aエキスパートの資格は、会計士や弁護士、金融機関の職員などが業務のために取得するケースが多いようです。地元の産業や企業の課題を理解している専門家が、事業承継に関する豊富な知識と実務的なスキルを活かして解決策を提案します。

後継者の選定から育成、企業の持続的成長を支援

後継者が自身の子の場合でも、経営者としてのスキル不足で育成が遅々として進まないこともあるでしょう。

事業承継・M&Aエキスパートは、事業承継・M&Aの計画が遅延している、後継者が見つからない、思ったように後継者が育成できない、各種知識が不足していて手続きが進まないなど、すべての問題を解決に導いてくれます。また事業承継後の経営の安定化や持続的な成長、従業員の生活基盤の安定までをサポートすることも目的としています。

企業の財産を失わない事業承継を

中小企業では経営者の高齢化が進んでおり、そう遠くない将来、多くの中小企業に後継者問題が訪れると考えられています。他社に事業を承継した際には、金融としての財産だけでなく、企業の目に見えない知的財産が失われてしまう可能性も見過ごせません。

経営者が変わった途端に、自社の強みが失われてしまったり、経営方針の転換によって貴重な人材が失われてしまったりすることもあるでしょう。単に自社を売却しただけでは、こういったデメリットが生じるかもしれないのです。不安な人はプロに相談して、これらのデメリットをなるべく回避していきましょう。(提供:ANA Financial Journal

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