

保険セールスの最高タイトルであるトップ・オブ・ザ・テーブル(TOT)。そのTOTに2年連続で輝いているうえ、IFA会社である株式会社FPデザインの代表取締役を務める石本導彦氏。現役トップセールスでありながら、現役経営者として同氏に「保険営業の極意」を聞いた。(編集構成:ZUU online副編集長 菅野陽平)※本インタビューは2019年5月に実施されました
自らマーケットをつくり入り込む
──オーナー社長に保険を契約していただくときは、どのようなケースが多いですか。
弊社の場合、圧倒的に多いのは財務対策ですね。件数も多いですけど、額が大きくなります。その次に多いのが役員退職金関連ですね。特にご勇退される役員の退職金をつくっていきます。保険ですから死亡退職金も用意できますので、財務対策と役員退職金、勇退も見据えながら、死亡保障も考えます。
福利厚生となると、もちろん従業員も入りますので、満期保険金の受取人が会社となって、保険料の半分を損金に算入できるような養老保険も使います。そこまで深く入ってコンサルティングをするようになりますと、自動車保険のような相談から、相続にもかかわっていくようになる。そういう形ですね。
私の場合は、ほとんど有力者からの紹介で回っています。営業マンは私ひとりなのですが、保険業法をきっちり守ったなかで、私のことを持ち上げてくださって、見込み客を紹介してくださるパートナーさんが10人以上います。その方たちは、業界では力をお持ちの方ばかりですので、私は1人で営業していますが、そうした方たちが後ろ盾となり、お客さんを紹介してくださる。だから、非常に効率よく営業ができています。
──税理士や、不動産コンサルタント、銀行や証券会社の営業員といった方たちから優良顧客を紹介していただけるということですか。
そうです。100パーセント紹介で回っています。営業は、提案を断られたときにどこまで追いかけるかという見切りも肝心なのですが、紹介いただいているので、成約率はほぼ100%になります。お蔵入りになることはありません。生命保険なので、診査で落ちることがありますが。
だから、むしろ営業手法として考えると、マーケットインをするときに、どれだけパートナーさんに貢献できるかというと、普通の営業パーソンの場合は難しい部分があると思います。ここに僕の営業の特徴があるのではないかと考えています。
グループ会社に、リグアという接骨院のコンサル会社がありまして、接骨院のオーナーさんがクライアントで2149院あります。そういうマーケットをつくれば、そこは僕がすべて回れますよね。
マーケットを自分でつくってそこに入り込んでいって、社会的な信頼を得たうえで、営業のアポイントを取っていく。コンプライアンス的にも問題はありません。
──ロータリークラブや法人会に入って営業される方もけっこういらっしゃいますからね。
そうですね。私も稲盛和夫さんが塾長を務める盛和塾大阪の塾生です。ここでのお付き合いだけでも、すごいお客さまをご紹介いただけますね。やっぱりテレアポや飛び込みの技術も必要ですが、マーケットに入っていって、そこのマーケットの力も借りながら、アポイントを取っていくというところが、すごく効率がよいのではないかと思います。
ライフプランをつくったうえで最適な保険を
──現在のお客様の属性別割合を教えていただけますか。
最近は歯科医を中心とした医療法人が増えているのですが、現在の割合でいくと、8割くらいが株式会社のオーナーで、2割が医療法人です。医療法人は、最近、個人から法人に変更したところが多いです。
先程申し上げたように、グループに整骨院のコンサル会社がありますが、整骨院マーケットは部下に任せているので、私がやっているのは、このような感じです。私のお客さまには、勤務医は少ないですね。医療法人の割合がどんどん上がっています。
──医療法人の割合が段々と上がっている理由について、何か理由や仮説はありますか。