モトリーフール米国本社、2019年7月1日投稿記事より

アマゾン・ドットコム(NASDAQ:AMZN)の成功の鍵は、創業当初からひたすら顧客満足に集中してきたことです。

CEOのジェフ・ベゾスは初めて執筆した1997年の「株主への手紙」で、アマゾンは執拗なまでに顧客に集中すると強調しており、その姿勢を堅持してきました。

しかし、アマゾンはある顧客に対してはその能力を最大限に発揮できていないようです。

そして、台頭しつつある競合のショッピファイ(NYSE:SHOP)は、アマゾンの見落としから恩恵を受けるかもしれません。

【米国株動向】ショッピファイ、アマゾンと直接競合へ

ショッピファイ
(画像=Getty Images)

アマゾンへの出品者は急増

アマゾンの全売上高に占める出品者(独立系の小売業者)のシェアは、1999年の3%から2018年には58%に成長しました。

約1億ドルからスタートして約1,600億ドルに拡大し、年平均成長率は驚異的な52%でした。

ベゾスは、2018年の株主への手紙で以下のように述べています。

「私たちは、出品者にとって最適と考えられる販売ツールを構築し、出品者とアマゾンの自社事業が競争する場を作りました。

その中で出品者が利用しやすいように在庫の確認、支払いの処理、出荷の追跡、売上書類の作成、国境を越えた販売を行い、毎年開発し続けています。」

出品者向けに設計されたプラットフォームの「フルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA)」は、これらすべての業務を実行し、流通センターや配送ネットワークを含むアマゾンの物流インフラストラクチャへのアクセスを出品者に提供しています。

出品者は「顧客」としての扱いを受けず

以上の出品者向けサービスは妥当な価格で提供されていますが、実際のコストは実は極めて大きいと考えることもできます。

これは、アマゾンのマーケットプレイス内では、新規の出品者は類似製品を提供している他の出品者に埋もれてしまい、商品の独自性を維持するのはほとんど不可能なためです。

また、アマゾンは出品者が提供するベストセラー商品の動向を把握し、プライベートブランド下でほぼ同一の商品を販売することがあります。

さらに、アマゾンは検索アルゴリズムやセールで顧客を自社製品に誘導するため、出品者の商品にはたどり着きにくくなっています。

そのため、出品者はFBAでは顧客としての扱いを受けるものの、マーケットプレイスにおいては顧客として同等の扱いを受けてこなかったと言えます。

ショッピファイ、出品者や起業家を手助け

ショッピファイのプラットフォームでは、これまでは業界大手だけがアクセス可能だったツールをいかなる規模の出品者にも提供し、ビジネスの成長および構築をサポートします。

ショッピファイはさまざまなニーズに対応できるように出荷、支払い、マーケティング、支払いページのカスタマイズなども顧客に提供しています。

ショッピファイの場合、顧客と競争するのではなく、支援することを目的としています。

昨年のモトリーフールとの独占インタビューで、CEOのTobi Lutkeは次のように述べました。

「ショッピファイにおいて最も重要なことは、数多くの出品者がプラットフォームを使っていることです。

そして、ショッピファイは商品を販売していません。

私たちは出品者をサポートし、商品を売りたい起業家の手助けをしています。」

フルフィルメント・ネットワークを構築へ

ショッピファイは、今までアマゾンに匹敵する世界規模の物流インフラストラクチャと機能を持っていませんでした。

しかし最近、自社のショッピファイ・フルフィルメント・ネットワークの構築を発表しました。

ショッピファイのCPO(最高製品責任者)であるCraig Millerは、次のように説明しています。

「ショッピファイ・フルフィルメント・ネットワークが本格稼働した場合、同ネットワークを使用する出品者は、品出し、梱包、配送、フルフィルメントについて考える必要はなくなります。」

ショッピファイ・フルフィルメント・ネットワークは99.9%の注文精度で、2日間の配達を可能にする予定です。(提供: The Motley Fool Japan

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)
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アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Matthew Cochraneは、アマゾン株とショッピファイ株を保有しています。モトリーフール社は、アマゾン株とショッピファイ株を保有し、そして推奨しています。