火災や自動車事故などの損害を補てんする損害保険は、保険の第二分野と呼ばれます。第一分野の生命保険と比べて詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。損害保険の種類や損害保険会社が利益を出す仕組み、損害保険料の決まり方について解説していきます。

保険の第二分野とは?たくさんの種類がある損害保険

保険の第二分野,損害保険会社
(写真=Olivier Le Moal/Shutterstock.com)

保険には第一分野・第二分野・第三分野という区分があります。

第一分野は死亡時に保険金が支払われるタイプの保険、いわゆる「生命保険」を指します。それに対して、第二分野は火災や自動車事故などの損害を補てんする「損害保険」のことをいいます。また、第一分野・第二分野のどちらにも当てはまらない「医療保険や介護保険、がん保険など」は第三分野と呼ばれています。

人の生死を対象とする第一分野に対し、第二分野である損害保険はモノを対象とした保険といわれています。損害保険は実は生命保険以上に多様です。代表的なものは火災や水害に備える「火災保険」、地震に備える「地震保険」、交通事故に備える「自動車保険」、海外旅行中の病気・ケガに備える「海外旅行保険」などです。

この他にも、事業を営んでいる場合に店舗の建物や商品の損害を補てんしてくれる「店舗総合保険」や、ゴルフ中のトラブルに備える「ゴルファー保険」などさまざまな種類があります。

損害保険の補償内容は多岐に渡るため、実は保険金が受け取れるのに請求できていないという事例も少なくありません。例えば火災保険では、落雷や水漏れによる被害、外からの飛来物で窓ガラスが損傷した場合も保険金が支払われることがあります。

加入時に補償範囲をよく確認しておき、該当する事態が発生した場合は保険会社に確認することが大切です。

代表的な損害保険会社と利益を出す仕組み

代表的な損害保険会社は、東京海上日動火災保険・あいおいニッセイ同和損保・損害保険ジャパン日本興亜・三井住友海上火災保険・日新火災海上保険などです。他にも、楽天損害保険・AIG損害保険・セコム損害保険など数多くの損害保険会社が存在します。

損害保険会社は生命保険会社と同様、保険引受利益・資産運用利益の二本柱によって成り立っています。

1つ目の保険引受利益とは、契約者から集めた保険料と実際に支払った保険金との差額です。前者が上回る時、保険引受利益が発生します。損害保険会社も事業として保険を扱っている以上、保険金の支払いが集めた保険料を常に上回ってしまうと破綻してしまいます。そのため、災害状況や事故状況に応じて保険料は常に見直されています。

2つ目の資産運用利益とは、保険料として集めた資金を不動産や株式に投資することで得られる利益です。資産運用によって利益をあげることで、保険会社は代理店への手数料や人件費などをまかなっているといえます。

損害保険の保険料が決まる仕組み

生命保険の場合、加入者の年齢ごとに保険料を払い込める期間と保険料を運用して得られる利益を計算し、保険料が決定されます。一般的に年齢が低いほど保険料は安くなり、年齢が高くなるほど保険料は上がっていきます。

それに対して、損害保険の場合は「大数の法則」によって保険料が決められています。災害や事故の発生率について、個別のデータを用いるとばらつきが生まれますが、膨大な量のデータを用いればある程度正確な確率をはじき出すことができます。

損害保険料の決定にかかわる情報は多岐に渡ります。自動車保険では、車種や加入者の年齢によって保険料の金額が変わります。車種や運転歴によって事故の発生率が計算され、保険料が決定されています。

また、事故の発生頻度や損害額によって計算される純保険料とは別に、損害保険会社の維持にかかわる費用も保険料に含まれており、これを付加保険料といいます。付加保険料は代理店手数料や人件費、損害保険会社の利益に充てられます。

付加保険料の設定は損害保険会社によっても大きく異なります。損害保険を選ぶ際には補償内容や保険料を十分確認し、後悔のない選択をすることが大切です。(提供:ANA Financial Journal

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