貸借対照表,損益計算書
(画像=PIXTA)

まずは、経営者と同じ目線で話をするための貸借対照表・損益計算書の見方を解説する。決算書から企業の動きを推測するポイントを確認しておこう。

決算書に現れるお金の流れから企業活動を推測しよう

ここからは、企業活動と決算書の関係を具体的に見ていこう。

前述したとおり、貸借対照表と損益計算書は常に影響し合っていて、どちらかの項目が動けば連動してもう一方も動く。これを簡単な卸売業の商流に照らして考えてみたい。

商品の仕入れをして在庫を抱えた場合、損益計算書の当期仕入が発生する。仕入代金を現金で支払っていれば、同時に貸借対照表の流動資産の現金が減少し、掛取引や手形で支払っていれば流動負債の買掛金・支払手形が増加する。

仕入れた商品を販売した場合、損益計算書に売上が計上され、同時に貸借対照表の流動資産(売掛金・受取手形もしくは現金・預金)が増加する(商品・製品の在庫にも動きがあるが、これは棚卸の時期に左右される)。

先行する仕入資金(運転資金)を短期借入金で調達したなら、貸借対照表の流動負債の短期借入金が増加して、損益計算書の営業外費用に支払利息が発生する。長期借入金で設備投資を行ったのなら、貸借対照表の固定資産の設備の増加とともに、固定負債の長期借入金が増加する。同時に損益計算書の営業外費用に支払利息が発生。さらに減価償却費も発生する。

商売が順調で利益が出てくれば、損益計算書の収益と同時に、貸借対照表の純資産の利益剰余金が増加する。

このように、損益計算書と貸借対照表は互いに連動しているため、常に同時進行で考える必要がある。

では、実際のお金の流れと決算書の関係を、具体的な事例で見ていこう。

取引の具体例を使い決算書の動きを理解する