インターネットが世界中で普及することで、社会のあり方は大きな変貌を遂げている。それは“投資”の世界においても例外ではない。例えば、インターネットを介して小口資金を集め、企業等への融資に使われる「ソーシャルレンディング」はまさに、テクノロジーが発達した現代ならではのサービスと言えるだろう。

これから先、ソーシャルレンディングの活用はさらに広がっていくと予想される。なぜならインターネットが実現する社会は、「つながり」「共有」「フラット化」という3つの要素がベースとなるためだ。既存のムダを限りなく排除し、より本質的な部分のみを抽出したものこそ、これからの時代に求められる金融のあり方とも言えるだろう。

ソーシャルレンディングとは

投資先,ソーシャルレンディング
(写真=metamorworks/Shutterstock.com)

ソーシャルレンディングは、「融資を受けたい人」と「投資したい人」をマッチングする仕組みである。特筆すべきは、これまで金融機関が担ってきた間接金融とは異なり、より直接金融に近い形態であるということだ。

各投資家は、ソーシャルレンディング事業者を通じて、特定のテーマやファンド、融資先に投資することが実現可能となった。直近の事例では、募集開始わずか数分で数千万円の資金が集まるなど、投資家の注目の高さがうかがえる。

具体的な仕組みを解説すると、ソーシャルレンディングの事業者がインターネットを通じてファンドの募集を行い、投資家から出資を募り、その過程で集まった資金を企業等に融資し、利息を含めた融資額の返済を経て、最終的な利益を投資家へ分配・償還するかたちだ。その仕組み上、「融資型クラウドファンディング」や「貸付型クラウドファンディング」などと呼ばれることもある。

ソーシャルレンディングの特徴

ソーシャルレンディングの特徴について考えてみよう。代表的な利点としては、「運用利回りの高さ」「投資金額のハードルの低さ」が挙げられるだろう。一方で、事業者の信用力や貸付先に関する情報開示など、問われている部分も多い。利点と問題点の双方から、正しく判断することが大切だ。

高い運用利回りが期待

投資案件評価の基準としてもわかりやすい「運用利回り」は、ソーシャルレンディングに資金が集まる要因となっている。現状、7%前後が主流となっているが、案件やテーマによっては10%を超えるものも少なくない。インデックス投資(株式)の長期利回りが3~5%程度であることを考えると、株式や債券といった伝統的な資産と比べて高いリターンが期待できる投資先だと言える。

少額資金から投資が可能

ソーシャルレンディングでは、少額からでも投資が可能な場合が多い。上場企業の株式(単元株)に投資する場合、数万円~数百万円が必要となる。不動産投資であれば、融資を受けるとはいえ数千万円規模の資金が必要だ。その点、1万円からでも投資できるソーシャルレンディングのハードルは低い。

課題は貸付先の情報開示

もっとも、2018年にはソーシャルレンディングの最大手事業者が投資家から訴えられ、さらに金融庁は5社に対して行政処分を出した。今後、事業者の信用力が問われるのはもちろん、情報開示に対する各社の対応が求められるだろう。黎明期である今、業界全体もまた変わろうとしている。

運用先の質が厳しく追及されるのは、ソーシャルレンディングに限ったことではない。情報化社会において、透明性を担保できない事業者は、いずれ淘汰されていく可能性がある。これからソーシャルレンディングに着手する人も、そのような視点から事業者を評価してみてはどうだろうか。(提供:確定拠出年金スタートクラブ

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