これだけ理解しよう
(画像=PIXTA)

FRBの利下げ観測が高まり日米金利差は縮小しているのに、大幅な円高にならないのはなぜですか?

今年の6月から米国の中央銀行(FRB)が利下げを示唆し始めました。それを受けて、昨年秋には3%を超えていた米10年国債の利回りは一時2%を割り込みました。このため日米の金利差はかなり縮小したようですが、大きな円高にはつながっていません。

日米金利差の縮小は本当に円高要因になるのか――このテーマについては市場関係者たちの関心も高いようで、日経新聞も次のような解説記事を掲載しています。

「米国の年内利下げ観測が強まって日米金利差が縮小しているにもかかわらず、円高進行の足取りが重い。背景にあるのは、米連邦準備理事会(FRB)の利下げによる米国景気の下支え効果だ」(6月27日付朝刊「円高阻む『リスク選好』」)

マーケットの動きに疑問を感じたときには、教科書に戻ることが有効であることが少なくありません。一般的な教科書では、為替相場の主な変動要因として、金利差(短期的要因)、株価動向(短期的要因)、経常収支(中期的要因)、インフレ率の差(中・長期要因)の4つを挙げています。

今回のテーマにも、こうした教科書的なアプローチが有効になります。

日本長期国債の金利がマイナス圏にある