2019年の近畿地方の路線価は、4年連続で上昇となりました。特に大阪では、好調なインバウンド(訪日外国人旅行)、さらに2025年の万博開催地決定などのプラス材料の影響で、市内の路線価で前年比20%増・30%増の場所が登場しています。ここでは、その中でも地価上昇をリードするエリアの動きをご紹介します。

大阪市内の路線価上昇の3本柱とは?

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(写真=Wetzkaz Graphics/Shutterstock.com)

路線価とは、道路(公道)に付けた土地の価格のことです。この道路に接する土地の面積を掛けることで、相続税の評価や固定資産税の計算などを行います。なお、国税庁では1年に1回、7月に路線価を発表しています。

2019年度分の大阪の路線価は、上昇エリアが目立つ傾向が顕著でした。大阪市内で路線価上昇の3本柱となっているのは、関西を代表する商業エリアであるキタ・ミナミ、さらにおおさか東線の開業によって利便性が高まった新大阪駅周辺、そしてもう一つが2018年末に万博開催が決まったベイエリアです。今回は3本柱のうち、新大阪駅周辺とベイエリアについて詳しく見ていきましょう。

新大阪駅周辺:おおさか東線の全面開業で利便性が向上

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(写真=PIXTA)

新大阪駅前の路線価は前年比38.9%上昇しており、大阪の超人気エリアである梅田(北区角田町)の27.4%や心斎橋(中央区心斎橋筋2)の25.7%などの上昇率を上回っています。

新大阪駅は、東海道新幹線と大阪市内中心部をつなぐアクセスポイントです。さらに、2019年3月におおさか東線が全面開業したことで、奈良へダイレクトにアクセスできるようになり、存在感が増しています。この全面開業で新大阪から奈良への所要時間は最速52分になりました。大阪駅北側の「うめきた2期」に合わせて2023年に開業予定の「北梅田駅(仮称)」への延伸を目指しています。

2019年7月1日付の日本経済新聞は、新大阪駅周辺の地価上昇について、「ここ数年、キタやミナミの土地獲得競争が過熱しており、賃料に割安感がある新大阪の人気が高まっている」と報じています。

ベイエリア:大阪万博の決定で3年ぶりに上昇に転じる

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(写真=PIXTA)

ベイエリアとは、夢洲・咲洲・舞洲の人工島を中心とする大阪市内のニシエリアのことです。もともと工業地帯で、街としての再開発が遅れていましたが、急速に発展の兆しを見せています。

2025年大阪・関西万博の開催地に決定したベイエリアでは、咲洲にあるコスモスクエア駅前の地価が前年と比較して4.3%増と3年ぶりに上昇しました。しかし、この数値について「他の重要エリアよりも上昇率が低い」と感じる方もいるかもしれません。増加率が低いのは万博開催が決定したのが2018年末であり、時間がまだ経っていないことも一因と思われます。

ベイエリアは万博会場の開発が本格化すれば、さらなる不動産取引の活性化が予想されます。合わせて、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に成功すればベイエリアの大きな発展が期待されます。

ベイエリアと中心部の相乗効果で新しい大阪が誕生する?

今後、大阪周辺の不動産マーケットの動向には、「ベイエリアがどこまで発展するか」が大きな影響を与えそうです。2019年6月に咲洲で開催されたG20大阪サミット)。これに続くのが、2025年の大阪万博とその前後に誘致が期待されているIR。このあたりのビッグプロジェクトを大過なく成功させられるかどうかに注目が集まります。

また、ベイエリアについては、東京のお台場や豊洲などのようなおしゃれスポットになるのでは、という識者の予測もあります。もしそうなれば、大阪の新しいイメージ醸成にも大きく貢献しそうです。

一方、大阪中心部でも、うめきた2期や主要路線などの再開発が一気に進みます。このまま計画が進むと、大阪市内の中心部とベイエリアの相乗効果で、大阪は短期間のうちに新しい都市に変貌することが予想されます。(提供:Braight Lab

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