不動産投資で中古物件を購入する場合、空き家を購入するというケースもありますが、既に入居がついた状態で、物件の売買が行われることもあります。

入居者がついた状態での物件のやりとりを「オーナーチェンジ」と呼びます。

オーナーチェンジは、買い手視点有利なポイントも多く、中古の不動産購入の際、比較的安心して購入することができます。

しかし、一方で空き家の状態で購入することと比較してデメリットやリスクもあることも。

今回はオーナーチェンジ物件について、そのメリット、デメリットを中心にまとめてみました。

オーナーチェンジ物件でリスク物件を掴まないためのポイントも解説していますので、中古物件にこれから手を出す、という段階の方には特に参考にしていただきたいです。

不動産
(画像=Getty Images)

オーナーチェンジとは?

オーナーチェンジとは、主に投資用の不動産の売買を行う際、既に入居者がついた状態で取引を行うことを指します。

また、オーナーチェンジでの取引が行われる物件のことを「オーナーチェンジ物件」と呼びます。

一棟買いの物件など、複数の入居者が存在する案件においては、一部屋でも入居者がついた状態で売買が行われれば、オーナーチェンジと呼びます。

オーナーチェンジにおける権利義務関係の推移

オーナーチェンジの際は、入居者との権利義務関係は売買契約が成立した時点で、全て新たなオーナーへと移管されます。

たとえば、売買前のオーナーに対して未払いの家賃のある入居者がいたとして、その債権は新たなオーナーに移ります。

ただし、その債権の回収は新しいオーナーが担うことになります。

また、物件の内部の修繕などといったことも、不備自体が前のオーナーの時期に発生したモノであったとしても、新たなオーナーが義務を負うことになります。

入居者の側への影響

オーナーチェンジすることにより、契約面での入居者への影響は基本的にはありません。

オーナーチェンジに際しても、入居者との賃貸借契約は基本的には以前の条件が踏襲されるためです。

オーナーチェンジのメリット

では、オーナーチェンジ物件のメリットについて記載していきます。

既に入居者がついていることによる、手間のかからなさや、見通しの立てやすさがポイントです。

最初から家賃収入が約束されている

不動産投資にとって、最も気を付けなければならないのが空室対策です。

空室の場合サブリースなどの契約を結んでいなければ、家賃収入は得られず、ローン返済がある場合は持ち出しのみがかかっていく状態です。

オーナーチェンジ物件においては、最初から家賃収入が約束されているため、スタート段階での空室に怯えることなく投資がスタートできます。

入居者の募集や審査の手間がかからない

入居者が最初からいるということは、その募集の手間やコストも省略できることも意味します。

場合によっては管理会社から選定し、入居の募集のための広告を出し、審査を行い、といった手間を省くことができます。

とりわけ本業を持ちながら片手間で不動産投資を行う場合、大きな魅力です。

銀行からの融資を得やすい

金融機関から融資を受け、ローンを組む場合空き家の物件よりも、オーナーチェンジの物件の方が高く評価される傾向にあります。

既に入居者がついており、ある程度の期間は収入が入ってくることが期待できるだけでなく、その物件の今後の家賃の推移比較的容易に予測できます。

金融機関の目線でも、比較的安心できる融資先と言えるでしょう。

オーナーチェンジのデメリット・リスク

メリットの多いオーナーチェンジ物件ですが、一方で、オーナーチェンジ物件には以下のようなデメリット、リスクもありますのでご注意ください。

物件の中の状態を見ることができない

オーナーチェンジ物件は専有部分に既に入居者がついているため、中の状態を確認することができません。

売買契約成立の段階では、リフォーム費用がかからないということでもありますが、現在の入居者の退去後、大幅な修繕費用が発生する可能性もあります。

家賃設定、入居者選定の裁量がない

メリットの面として入居者募集の手間がないことを挙げましたが、逆に言えばご自身で家賃の交渉をしたり、入居者の審査をする余地がないということを意味します。

一定期間の収益が約束される代わりにその収益性を向上させる余地が薄く、また、入居者が問題ある人物であったとしても、退去までは新しいオーナーが権利義務関係を追うことになります。

ごく稀に、入居者が「サクラ」のこともある

稀なケースなので、念頭に置いておく程度でよいのですが、最悪のパターンとして、オーナーと入居者が共謀し、高額の家賃での入居者がついているオーナーチェンジ物件の外観を作っているケースがあります。

つまり、不要な物件を高額で売却するため、不自然に高い家賃を設定し、共謀した入居者を住まわせているのです。

そして、オーナーチェンジが成立した直後に、入居者が退去、元の家賃ではまったく入居者がつかない、という事態が待っています。

オーナーチェンジで失敗しないために

購入後の手間が少ない一方で、裁量権が少なかったり、最悪のケースでは割高な物件を掴まされることもあるオーナーチェンジ。

失敗しないためにどのような点に着目すべきか、いくつかポイントを挙げてみます。

周辺の物件相場、家賃相場を把握する

まず、オーナーチェンジ物件に限ったことではないですが、物件の価格や現在の家賃が周辺と比較し乖離していないかはよく確認する必要があります。

とりわけ、家賃設定が高額すぎる場合、長期間家賃の改定が行われておらず、次の募集では大幅に下げざるを得ない場合や、最悪のケースでは、売買を成立させるために偽装された家賃かもしれません。

現オーナーと入居者の間でトラブルを確認する

売買交渉の中で、現在の入居者とトラブルや未回収の債権がないかは事前によく確認するようにしましょう。

実際に話し合いを行う中で、何か含みがあるようであればそのままにせず、全て明確にしてもらうことも重要です。

まとめ

元々入居者がついており、手離れの良さや金融機関からの融資の関係でも有利に動きやすいオーナーチェンジ物件ですが、自分で確認できない部分や、裁量がない部分も多く、時にはリスクとなりえます。

リスクや確認すべき事項を明確にしたうえで、売買の交渉を行うことが求められます。

中古物件は、相手方の売主も個人であるケースが多く、中途半端な認識で契約を進めると、後々のトラブルや後悔のもととなります。

念頭に置きながら、優良な物件探しを行ってみてください。(提供: The Motley Fool Japan

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)
「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


フリーレポート配信
モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。


記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。