近代セールス
(画像=Sasun Bughdaryan/Shutterstock.com)

リレバンの本質的な意味って?ちゃんと機能しているの?

リレーションシップ・バンキングが叫ばれて久しいですが、自行ではその成果が出せているのか、また自分が実践できているのか、いまいち実感がわきません。本当に機能しているのでしょうか?

本連載では、銀行が融資ビジネスをうまく進められるかどうかは、銀行と融資先の間にある「情報の非対称性」をどう緩和するかにかかっていると述べてきた。緩和には主に2つの方法がある。①担保や保証を取る、②リレーションシップ・バンキング(以下、リレバン)を実践する――。2つの方向は真逆といってよいだろう。

筆者は、リレバンについて欧米と日本の主要論文を計40本ほど読んで研究した。それらの知見から導いた筆者の主張は、以下の3つのセンテンスに集約される。受け取る人によっては過激に映るかもしれないので、観測気球的な感じで先に述べておくことにしよう。

①2003年からわが国で政策的に推進されたリレバンは、欧米で研究されてきたオリジナルとはところどころズレている

②それ以前からの「日本のメインバンク・システム」は、リレバンっぽいように見えるが、実はリレバンではなかった

③その結果、わが国の銀行の実務レベルには、本来のリレバンがほとんど実装されていない

リレバンがビジネスモデルとして機能しているなら、原理的に金融排除は起きないだろう。

オリジナルのリレバンの定義をまとめると…